坂口憲二の型破りな天才外科医ぶりがカッコいい “神の手を持つ男”の痛快医療ドラマ<医龍 Team Medical Dragon>
昨年、9年ぶりにドラマ出演を果たし、俳優業への本格復帰が期待される坂口憲二。そんな坂口の代表作の一つ、「医龍 Team Medical Dragon」第1シーズン(2006年)が、FOD・TVerで開催中の「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」で順次無料公開中だ。根強い人気を誇る同作から、“医龍”こと朝田龍太郎の強烈なキャラクターが視聴者の心を掴んだ第1話を振り返る。(以下、ネタバレがあります) 【写真】龍太郎(坂口憲二)、手術着姿で大暴れ! ■天才外科医・朝田龍太郎の活躍を描く「医龍」 「医龍 Team Medical Dragon」は同名人気コミックを原作にした医療ドラマ。かつて難民キャンプで世界レベルの救命医療を提供していた坂口演じる天才外科医・朝田龍太郎が、腐敗した大学病院の病巣にメスを入れ、抜群の腕を武器に権力に立ち向かっていく。 第1シーズンの第1話では、明真大学附属病院胸部心臓外科助教授・加藤晶(稲森いずみ)が教授選を有利に運ぼうと、医療の現場から離れていた龍太郎を同病院にリクルートする展開が、第2話では、新薬のデータ収集のため苦しむ患者に効かない薬を投与し続ける病院の方針に龍太郎が反発するエピソードが描かれている。 ■心臓を素手でマッサージ「戻ってこい!」 第1話から、“朝田龍太郎”という人物の強烈さがパンチ力たっぷりに描かれた。 晶から「バチスタ切ってみたくない?」と誘われ、明真大学病院を訪れた龍太郎。だがそこは、「患者よりも教授の顔色を窺っている奴が出世して、手術の腕よりも製薬会社の接待や先輩に気に入られることが優先される」世界だった。 龍太郎は、手術前から“死なせていい患者”と匙を投げられた心タンポナーデの患者の手術に無断で乱入。心停止した状態から、心臓を素手で掴んで「戻ってこい!」と直接手で心臓マッサージを施し、蘇生を成功させた。さすがは難民キャンプのテントで世界最高レベルの救命医療を実践していた男。その豪快さと腕の確かさに、医師たちも目をみはるばかりだ。 ■「あんたがもう一度殺すのかよ」 朝田龍太郎という人物の豪快さと並外れた技術を端的に表した明真大学病院での初オペシーン。その後、晶に「勝手に手術室に入って執刀医に逆らって執刀して、教授に知られたら大問題よ。こんなこと許されると…?」と責められて「許されないなら、あんたがもう一度殺すのかよ」と吠えるシーンも含め、シリーズへの期待を高めた第1話だ。 続く第2話では、体に合わない新薬を投与され続ける末期がん患者に龍太郎と研修医の伊集院(小池徹平)が向き合うエピソードが登場。「腐った日本の医局に優秀な人材なんていない!」と吠える龍太郎、そんな龍太郎の背中を見ながら少しずつ、本来の“医師のあり方”を学び始めた伊集院の姿が印象的に描かれ、緩和ケアの考え方についても取り上げられている。 龍太郎の型破りなキャラクターの印象が強い一方で、“命に向き合う”というテーマも心に残る同作は現在、FOD・TVerで順次、無料公開中。7月はこのほか木村拓哉主演で検察官たちの奮闘を描いた大ヒットドラマ「HERO」(2001年)や松本潤の月9初主演作「夏の恋は虹色に輝く」(2010年)などがラインナップされている。