慶大清原ジュニア3号のホームランボールは「弟に」 第1号は父、第2号は母へプレゼント
◇東京六大学野球秋季リーグ戦 慶大9―1早大(2024年11月9日 神宮) 東京六大学野球秋季リーグ戦を締めくくる早慶戦が9日、始まり、慶大が9―1で早大に先勝した。慶大・清原正吾内野手(4年)は「4番・一塁」で出場し、左越えの3号ソロを含む4打数4安打1打点3得点と大暴れした。 「僕がここまで来れたのは本当にみんなのおかげ。その方々に対して恩返しという形で必ず早稲田から勝ち点取って引退したいなっていう風に思います」 ここまでリーグ戦1号は父和博氏、2号は母・亜紀氏にプレゼントしていたが、3号のボールの行方は「弟です」。「彼も多分(慶大に)入学できると思うんですけど、そこで僕のホームランボールが原動力になって大学生活を頑張ってもらいたい」と明かした。 初回は早大のエース右腕・伊藤樹投手(3年)から右前打を放った。先制点を奪い、応援団による若き血の大熱唱の中、「4番・ファースト 清原君 慶応義塾高校」のアナウンスで登場した右のスラッガー。内角直球に詰まりながらも右前に落とした。前日の取材対応では「一打席一打席、一球一球をかみしめながら打席に入りたいなと思います」と語っていたが、いきなり結果を残した。 さらに1―0の4回には再び伊藤から直球を右前打をマーク。2―0で迎えた6回は伊藤と3度目の対戦。内角直球を完璧に捉えると左翼席中断に運ぶ3号ソロ。あまりの完璧な当たりに清原もバットを持ったまま打球の行方を追った。伝統の早慶戦で勝負強さを見せつけた4番の背中に神宮は熱狂した。西武、巨人などでプロ野球歴代5位の525本塁打を放った父・和博氏も笑顔を浮かべ、拍手を送っていた。 8回は右腕・越井のカーブを右前に運ぶ技ありの一打。これで4打数4安打となった。