自民党・長谷川岳氏威圧的言動、官僚も認識 複数の省庁職員「叱責日常的」
自民党の長谷川岳参院議員(道選挙区)の威圧的な言動を巡り、長谷川氏が委員長を務める参院地方創生・デジタル特別委員会の審議が遅れたことを受け、中央省庁の職員に「いつかはこうなると思っていた」との声が広がっている。長谷川氏が副大臣を務めた総務省は「問題は確認されなかった」としているが、複数の省庁職員は「厳しい口調での叱責(しっせき)は日常的だった」と明かす。長谷川氏は24日の特別委で、一連の問題について改めて釈明する。 「長谷川氏は、正しいことなら怒鳴っても良いと思っていた。どう喝されるのはストレスだった」。ある省庁の50代の男性職員は、こう打ち明ける。 長谷川氏が委員長の参院特別委は、行政手続きを効率化するデジタル社会形成基本法案の審議を22日に始める予定だったが、野党側は長谷川氏の言動を理由に日程協議を拒否。その後、与野党は新たな問題は確認されなかったとして、24日の委員会開催で合意した。 ただ道や札幌市の職員と同じく、霞が関でも長谷川氏の言動を威圧的と受け止めた職員は少なくない。ある省庁の職員は「長谷川氏が威圧的だという話は有名だった。大半の省庁が被害を受けている」と漏らす。 各省庁の職員は国会議員に政策の説明などを行う際、議員会館の部屋などに出向くことが多い。別の省庁の幹部職員は「長谷川氏に政策を説明したが納得してもらえず、(事務方トップの)事務次官を呼べと迫られて困った」と証言。長谷川氏の部屋への出入りを禁止され、「おわび」を強いられた職員もいた。