「いわゆる“問題児”みたいな扱い」旭川女子高校生殺害、高校の後輩らが語る内田梨瑚容疑者の人物像 逃げようとした被害者に暴行も
北海道留萌市の女子高校生が、橋から川に落とされ殺害された事件。 当日まで何があったのか、その後の取材で少しずつわかってきました。 【写真を見る】「いわゆる“問題児”みたいな扱い」旭川女子高校生殺害、高校の後輩らが語る内田梨瑚容疑者の人物像 逃げようとした被害者に暴行も 松尾香奈記者(13日、旭川市) 「報道から1日が経ちました。事件の現場付近には花が手向けられています」 12日、殺人の疑いで逮捕された旭川市の無職、内田梨瑚容疑者(21)と19歳の無職の女。 4月19日未明、旭川市の神居大橋から高校生の村山月(るな)さん(17)を石狩川に落として殺害した疑いが持たれています。警察は2人の認否を明らかにしていません。 青山凌太郎記者 「内田容疑者は村山さんを呼び出し、留萌の道の駅で落ち合いました」 殺害前日の夜、内田容疑者は村山さんを車に乗せ、19歳の女と16歳の少年少女とともに、留萌市から60キロほど離れた旭川市まで連れ回し、日付けが変わるまで監禁したとされています。 捜査関係者によりますと、内田容疑者らは途中で旭川市内のコンビニに立ち寄った際、逃げようとした村山さんに暴行を加えていました。 逮捕された内田容疑者はどんな人物なのか?関係者によりますと、旭川市内の中学校を卒業後、市外の高校に進学。活発なタイプだったという一方で…。 内田容疑者の高校の後輩 「いわゆる“問題児”みたいな扱いを受けていたのは覚えている。生徒から『怖い』というイメージを持たれていたというのはあった」 内田容疑者の高校の同級生 「内田さんが悪いことをするとか、やんちゃして夜まで騒ぐとかは全然想像できるんですけど、人の命を奪ってしまう、そこまでいってしまうイメージは全くなかった」 事件のきっかけは、村山さんが内田容疑者の写った画像をSNSに無断で使ったことでした。 関係者によりますと、それを監禁の疑いで逮捕された16歳の少女が見つけて内田容疑者に伝え、トラブルになったということです。 村山さんと内田容疑者が接点を持ったのはこの時からで、直接会ったのは殺害の前日が初めてだったとみられています。 警察は、SNSのやり取りなどから事件のいきさつを調べています。 今回の事件の被害者である村山月さんは、内田容疑者が写った画像を自身のSNSで無断で使用したことでトラブルになったとみられています。 このようなSNSをきっかけに、事件に発展するケースは北海道内でも多くあります。 2022年、小樽市の女子大学生が旧ツイッターで知り合った男に殺害された事件では、女子大学生が「殺して」と投稿したことがきっかけで2人は知り合い、事件に発展しました。 さらに、今年3月には、江別市の公園で車の中から和歌山市の女子大学生と愛知県豊田市の女子高校生が焼死しているのが発見され、近くで倒れていた寿都町の25歳の女が殺人容疑で逮捕されました。容疑者は「SNSをきっかけに2人と知り合った」と供述しています。 スマホひとつで気軽に見知らぬ人と交流できる便利なツールですが、SNSトラブルは子どもや若者だけではなく成人や高齢者も詐欺などに巻き込まれるケースも増えています。 SNSがきっかけで事件に発展するケースが後を絶たない要因について、インターネット上のトラブルに詳しい須田布美子弁護士は、「SNSは匿名性も高く、画像や動画を簡単に投稿できるので、子どもたちや若年層は気軽にアップしてしまう傾向があるが、一度投稿し、広がると削除することが難しくなり、トラブルに発展することが多い」と指摘しています。 そして、トラブルを防ぐために須田弁護士は「不用な写真や動画は投稿しないこと」を勧めています。 特に他人が写っている写真は極力アップしないことを呼びかけています。自分の顔や服装を投稿するときも細心の注意が必要です。 仮に匿名で投稿しても、写真に写り込んでいる場所や風景、持ち物から個人を特定されて、トラブルに巻き込まれるケースがあるそうです。 SNSはスマートフォンで世界中の見知らぬ人とつながれるのが魅力ですが、悪用を企む人もいることを忘れず、利用には慎重さが求められます。
北海道放送(株)
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