“運転する楽しさ”で人気、歩道を走れるスクーター「WHILL Model S」の魅力とは?【次世代モビリティ最前線! Vol.1】
今後はWHILLの無人シェアサービスが始まる?
これからのWHILLについて、日本事業部 上級執行役員 事業部長である池田 朋宏さんは「WHILLの製品は、身障者や高齢者向けと思われがちですが、徒歩で歩き回ることが多いショッピングモールや遊園地などの大型商業施設の移動手段としても有効です。すでに“WHILL SPOT”としてWHILLが一時的に借りられる施設が全国各地に増えてきていますが、2024年春以降は、スマホアプリを活用し、無人で貸出と返却ができるサービスも提供する予定です。日常生活の中で、短時間でもWHILLを活用してもらうことは、将来のユーザー獲得にも繋がります。私たちは、近距離モビリティによるサービスを提供する会社として成長していきます。WHILLの製品は、その手段のひとつです。ハードだけでなくソフトも内製していることを強みに、お客様とより身近な存在となっていきたいです」とした。 モダンなデザインと優れたインターフェイスを武器に存在感を示してきたWHILLが、より柔軟な考え方から生み出した「Model S」は免許返納後はもちろん、柔軟にクルマと距離に応じて使い分けもすることで、移動問題を抱えたシニアたちの救世主になろうとしている。今回の試乗では、扱いやすさや高い実用性と共に、新たな近距離移動の手段としての可能性も感じた。その馴染みやすさこそが、WHILLが大切にしている「すべての人の移動を楽しくスマートにする」という想いがもっとも表れている点だと思う。今後は、WHILLの製品が外出先の身近な移動手段となる「WHILL SPOT」にも取り組んでいくというだけに、誰もが日常的にWHILLを活用する日も、そう遠くはないかもしれない。
文=大音 安弘