道の駅に珍客が たたずむ2つの「水辺の宝石」 可愛らしい姿が話題に
道の駅に、ある「珍客」が訪れた――という投稿がSNSで話題になりました。写真に写っていたのは、建物から超至近距離で並んでたたずんでいる2羽のカワセミ。撮影した当時の状況を聞きました。(朝日新聞デジタル企画報道部・武田啓亮) 【画像】道の駅にやってきた「お客様」 並んでたたずむカワセミはこちら
訪れた「珍客」
「昨日は、珍しいお客様が交流センターに…」 そんな文言で始まる千葉県八千代市の「道の駅やちよ」の公式Xアカウントの投稿には、建物の前の床にちょこんとたたずむ、2羽の鳥の写真がありました。 長いくちばしにコバルトブルーの羽根が特徴的なカワセミです。 寄り添うように並んだ2羽は、どちらも建物の方を向いてじっとしています。 SNSでは「開店待ちでしょうか?」「置物かと思った」と驚く反応が寄せられました。 また、「くちばしの色を見ると、どちらもオスですね」「若い兄弟でしょうか?」と推測する声もありました。
ガラスにぶつかった?真相は……
「道の駅やちよ」の担当者に取材すると、この写真が撮られたのは投稿の前日、10月5日のことだそうです。 2羽がたたずんでいたのは、イベントなどで使われる建物の前。羽根の模様までよく見える距離感で、周囲のお客さんたちも写真を撮っていたそうです。 SNSでは、2羽は「ガラスにぶつかって飛べなくなってしまったのでは?」といった指摘もありました。 「職員が気づいた時にはすでにそこにいたので、カワセミがガラスに衝突したのかどうかは分かりません」とのことでした。 たった数分の出来事で、すぐに飛び去ってしまったそうです。
カワセミはどこから?
担当者は「ツバメが巣作りをすることはよくあるのですが、カワセミが敷地内にやって来たのは初めてでした」と話します。 カワセミは水中に飛び込んで、魚類や水生昆虫を捕まえて食べることで知られています。 かつては日本各地に生息していたカワセミですが、1950~1970年代の高度経済成長期には水質の悪化などで、生息地が少なくなっていったという歴史があります。 道の駅のすぐ近くには「新川」が流れており、カワセミの目撃情報もあるそうです。 担当者は「人間が間近で観察できる機会はほとんどないので、職員みんなで驚いていました」と話します。 「珍しい光景だったので公式アカウントにアップしたのですが、思ったよりも反響が大きく驚いています」 道の駅は今、サツマイモの収穫体験などに訪れる子どもたちで連日にぎわっているそうです。 「カワセミを目撃することはレアですが、実りの秋ということで、サツマイモや地元の野菜はたくさんあります。遊びに来てくれたら嬉しいです」と話しています。