浦和に「喫茶ゆうびん屋」 レターメニューで「手紙が書ける」カフェが移転
手紙が書けるカフェ「喫茶ゆうびん屋」(さいたま市浦和区仲町4)が「いいふみの日」の11月23日、浦和区役所近くにオープンした。(浦和経済新聞) 【写真】「手紙セット」の棚には便箋やシール、カラーペンがそろう 同店は、フリーライター数人が「手紙を書く文化を残したい」という思いから立ち上げたカフェ「便箋喫茶」(東京都世田谷区)が、店名を変えて移転したもの。前店で店長を務めていた谷川いろはさんが経営を引き継ぐことになり、店を移転リニューアルするに当たり、幼少期を過ごした同所を移転先に選んだ。 店主の谷川さんは元美容部員。同店の前身となる「便箋喫茶」に客として通っていたところ、前店主から「若い人の意見が聞きたいから働かないか」と声をかけられ、同店のカフェスタッフになり、店長を任された。谷川さんは「飲食店アルバイトの経験があり、いつか自分でも店を開いてみたいと思っていた。店を受け継いで移転オープンするに当たっては、店を一から自分で作りたいと考え、内装から店のロゴまで自分でデザインした」と話す。 同店ではフードメニューのほか「LETTER(レター)メニュー」があるのが特徴。40種類以上の便箋や封筒などから好きなものを選んで手紙を書く「手紙セット」(200円)や、「シーリングワックス体験」「手紙ガチャ」(以上300円)がある。「手紙ガチャ」は、店内のカプセルトイ自販機を回して、出てきた番号の手紙を読んだり返事を書いたりできるというもの。手紙に返事を書くと、店から「手紙ガチャ」の書き手に連絡が行き、見知らぬ人と一期一会の文通がかなう。手紙カプセルの書き手になることもできる(200円)。レターセットも販売しており、谷川さんが買い付けたデザイナーのレターセット(660円~)を豊富に取りそろえている。 飲食のみの利用も可能で、フードメニューは「豚しゃぶ丼」「ハヤシライス」「味噌(みそ)風味の親子丼」(ランチタイム単品800円~、ドリンクセット1,200円~、ランチタイム以外単品1,000円~)。「チーズケーキ」「ココアのパウンドケーキ」のスイーツセット(以上1,300円)も用意する。ドリンクメニューは、「森香る、くろもじと柑橘(かんきつ)の煎茶」などのフレーバーティー8種や紅茶・コーヒー、レモネード(以上700円)など。 友人3人で訪れた近隣在住の70代女性は「オーナーも店内もかわいらしく、ゆっくりおしゃべりできる店。手紙は今回書かずハヤシライスを注文したが、優しい味でおいしかった」と話した。 谷川さんは「オープンして間もないが、近隣の方が足を運んでくれてありがたい。『お手紙セット』はSNSを見て来店する若い方が注文して、推しカラーを選んでファンレターを書くのをよく見かける。偶然来た人にも、棚のレターセットを見て『手紙を書こうかな』と思ったり、『手紙ガチャ』を通じて手紙を書く楽しみを思い出したりできるような店にもしていきたい」と話す。 現在の営業時間は10時~18時(ランチタイムは11時~14時)。12月16日からは、平日=7時~9時・11時~16時、土曜・日曜・祝日=10時~18時。木曜定休。
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