後藤真希、写真集の過激ショットが"AI動画化"され拡散…Xトレンド入りのウラで起きていたアウトな行為
■芸能人の写真をAI加工することのリスク
AI技術の発達により、人物を動かすことも容易になったのは事実だが――ITジャーナリストの三上洋氏は、当サイトの取材に対し「芸能人の写真をAI加工することのリスク」を指摘する。 「今までも芸能人のフェイク画像はネット上でも出回っていました。さらに動画でも、AIを使って元の動画に別の方の顔を合成し、まるで本人が動いているかのように処理するディープフェイクが出回り、問題視されています。 そしてここ1~2年の間に増えているのは、元の画像から動きをつけるもの。生成AI技術の進化により、画像の動画化が非常に簡単にできるようになりました。たとえば人物画像であれば、まばたきをさせたり、首をかしげたりといった動作をさせることが容易になりました」(三上氏=以下同) いくら動画化が手軽になったといえど、その元となる画像が商業的に出版されたタレントの写真集で、なおかつSNSに公開するとなると、三上氏いわく「二重にアウト」だ。 「出版物そのものの改変ですから、著作権侵害として明らかにNGです。ただ、本当の問題はディープフェイクが暴走しかねないということです。ネット上でフェイクが出回った結果、後藤さんの顔やボディラインを学習した後藤さんのモデルみたいなものができ、いくらでも新しいAI動画が作れてしまう」 フェイク動画がネット上に出回れば出回るほど、AI側はそれをどんどん“学習”する。現状、それに歯止めをかける方法がないというのだ。 「タレントさんの写真を“二次利用”した場合に、問題となるのは3点。1つ目は著作権侵害ですが、すでに学習しちゃっているものだと大元の著作物が見えにくくなり、その侵害を証明するのが難しくなります。2点目は、肖像パブリシティ権。タレントさんの顔を勝手に商業利用するということですね。ただ、お金儲け目的ではなく、SNSで流しただけの場合にこの侵害に当たるのかどうかは議論が分かれます。3点目は人格権です。簡単にいえば個人の肖像を無断で使うなという話ですが、フェイク動画はこれに相当する具体的な法律がないので、いちいち裁判を起こすことになります」 ただし三上氏は、「一つひとつの投稿を取り締まってもいたちごっこになる」と話す。 「裁判を起こして削除させることはできても、キリがありません。結局、プラットフォーム側の問題ですよね。明らかな人格の侵害をしているわけで、各プラットフォームがガンガン消す方向になってもらわないといけないのですが、法律がないと消させるのも難しいですね」 AIの進化により発生する問題は深刻さを増している――。
ピンズバNEWS編集部