グループリーグで大苦戦! 「森保ジャパン」がアジア杯でクリアすべき 3つの課題
■目標達成に必要なローテーション起用 W杯でベスト8以上の成績を狙うために、今大会でもうひとつ実験しておくべき課題もある。それは、「多くの選手に出場機会を与え、途中でチームが息切れすることがないように決勝戦まで勝ち上がる」というミッションだ。 前回のアジア杯(19年)では、森保監督はレギュラーを固定して決勝まで辿り着いたが、最後の最後でカタールに敗れて準優勝に終わった。選手たちに疲労が残ったまま決勝を戦ったことも敗因のひとつとしてささやかれた。 また、出場枠が32ヵ国から48ヵ国に拡大された次回のW杯では、グループリーグを勝ち上がった後、ベスト32から決勝トーナメントがスタートする。 これまでは決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)に勝利すればベスト8に進出できたが、次大会からはグループリーグを勝ち上がった後に2試合勝たなければ、目標の準々決勝に辿り着くことができなくなった。 W杯ベスト16の壁を突き破れずにいる日本は、これまではレギュラーと控えを明確に分けて戦っていたため、どうしてもレギュラー組に疲労が残ってしまい、決勝トーナメントで息切れしてしまう傾向があった。 今回のアジア杯に向け、森保監督も自身のチャレンジ項目として「選手のローテーション起用」を公言し、実際にグループステージではそうした采配を見せた。そして、決勝トーナメントでも引き続き有言実行と勝利の両方が求められる。 果たして森保監督は、今回のアジア杯でこの3つの課題を克服するきっかけをつかめるのか。決勝トーナメントの戦いぶりに注目だ。 取材・文/中山 淳 写真/アフロ