朝の路上、車内で男性ぐったり…見かけた5人、同僚の絆で救った一命
道路に止まっていた車の中で意識も呼吸もない状態だった男性に対し、心臓マッサージなど連係して適切な措置をして男性の命を救ったとして、甘木・朝倉消防本部(福岡県朝倉市)は、朝倉市やうきは市在住の5人の会社員に感謝状を贈った。 【写真】ありがとう!感謝状が贈られた人たち 芸能人や犬も 5人は林業関係の会社に勤める山川真二さん(46)、花木直人さん(33)、園田智史さん(37)と建築関係の会社に勤務する佐藤久好さん(64)、國田大翔さん(22)。 5人や消防本部によると、2024年9月11日午前7時50分ごろ、筑前町森山の県道を、山川さんが車で仕事先に向かっていたところ、走行車線に対向する形で軽ワゴン車が止まっているのを発見。不審に思い、車を降りて声を掛けようとすると、運転席で男性がぐったりしていた。意識はなく脈もとれず、体温も下がっていたという。 たまたま同僚の花木さんと園田さんの乗った車が通りかかり、さらに後続の佐藤さんと國田さんの車も止まってくれた。5人は協力して、消防に通報し、男性を安全な場所まで運び出した。救急車が到着するまでの約10分間、山川さんらが男性を心臓マッサージ、他の人は男性の車を移動させ交通整理もした。 男性はうきは市に住む50代。入院したものの一命を取り留め、後遺症もなく回復しているという。 大楠隆行甘木・朝倉消防本部消防長は「人を思う気持ちと勇気が尊い人命を救った」と5人をたたえた。 山川さんは心臓マッサージの講習を受けたことがあり「(筑後地域消防指令センター)の指示を受けながらした。男性が助かって本当によかった」と話していた。【後藤浩明】