【KNOCK OUT】ダークホースが来るか?前田大尊「何もタイトルを持ってない俺だからこそ、このトーナメントに優勝できると思っている」
2024年12月30日(月)神奈川・横浜武道館『KNOCK OUT K.O CLIMAX 2024』にて、「KICKBOXING JAPAN CUPスーパーバンタム級トーナメント」に出場する前田大尊(マイウェイジム/Japan Kick Boxing Innovationフェザー級2位)のインタビューが主催者を通じて届いた。 【写真】カウンターの縦ヒジを放つ前田 前田は小学1年生でキックボクシングを始め、アマチュアで4冠王に。プロでは2023年7月に一航からハイキックでダウンを奪っての勝利で名を挙げ、2024年2月にはWBCムエタイ日本統一スーパーバンタム級王座決定戦も行っている(判定負け)。11月の1回戦では一航を返り討ちにした。戦績は8勝(1KO)3敗の19歳。 ■全局面で圧倒して過去最強の前田大尊で倒していきたい ──まずは11月の1回戦、大田一航戦を今振り返ると? 「ちゃんと練習が実って、思い通りにいかなかった部分はもちろんあるんですけど、結果的に勝って準決勝に進めたのはすごく自信になりました」 ──大田選手とは再戦で、リベンジへの意欲も強かったと思いますが、戦ってみての印象はいかがでしたか? 「もともと僕も、大田選手は絶対にリベンジに燃えてやってくるだろうなというのはすごく分かっていました。その気持ちに負けないようにとも思っていたし、自分自身、『このトーナメントを制覇するぞ』という気持ちを強く持つことだけを考えてやっていました」 ──その結果、返り討ちに成功したわけですが、自分では試合の中でどこがよかったと思っていますか? 「どうすれば勝てるかなっていうのをたくさん考えて練習してたんですけど、それがうまく実ったから勝てたと思っていて。ただその中で、このままじゃトーナメントを制覇できないよなというような課題がしっかりと見つかって、経験を積むことができたし、僕にとってすごく大きな糧になる試合だったなと思います」 ──トーナメント発表会見の時にも「自分が一番知名度が低い」という発言がありました。また大田選手はタイトル歴も多く、キャリアでもだいぶ差があったわけで、そこを跳ね返して横浜大会に乗り込むというのは、気持ちの上で大きいのでは? 「そうですね。何もタイトルを持ってない俺だからこそ、このトーナメントに優勝できると思っているんですよ。というのも、自分が自分の実力に慢心してないというか。だからこそ、もっと強さを求めることができるし、もっと上を目指して進むことができるんです。下馬評でも一番下で、優勝すると思われてないだろうからこそ、俺は優勝できるんだぞっていうのを、自分で信じています」 ──伸びしろが一番あると。そしてその舞台が『KNOCK OUT』のビッグマッチなんですが、改めて『KNOCK OUT』には強い思いがあるそうですね。 「はい。僕はアマチュアの頃から『KNOCK OUT』の大会に出させてもらっていて、そこで強くなってきた自分がいるので、やっぱりプロの世界でも、この『KNOCK OUT』という団体で、自分の強さを証明していきたいと思っていました」 ──特に今回は、『KNOCK OUT』のチャンピオンや常連が3人勝ち残って、そこに乗り込んでいくという形です。その気持ちというのは? 「会見とかインタビューとかでも、お互いに戦うのが何回目とか言い合ったりとかしてますけど、俺からしたらそんなのはどっちでもよくて。『KNOCK OUT』のトップ選手の中に僕が入ることで全く違う波乱の起きるトーナメントになると思ってますし、そこで結果を出すことが自分の強さの証明にもなると思うので、格好の舞台だなと思っています」 ──その上で、改めて準決勝の壱・センチャイジム選手の印象は? 「経験があって、戦い方がうまいので、僕がヤケになったらいけないと思っているので、しっかりと地に足をつけて、自分のやるべきことを戦いの中でしっかりやってくという感じですね。警戒しているのは、ヒジと首相撲です」 ──自分としては、どういう試合にしてどう勝ちたいですか? 「試合当日に強い人が勝つと思ってるので、全局面で圧倒して、その中で今まで以上の、過去最強の前田大尊を持っていって倒していきたいと思っています」 ──「対ムエタイ」というところではいかがですか? 「そこに対しては、そんなに意識はしてないです。特に苦手意識とかもないので、今までと変わらず、目の前の相手を倒す、それだけです」 ──優勝するには2試合勝たないといけませんが、ワンデー・トーナメントの経験は? 「初めてですね。2試合やるということが想像もつかないし、どうなんだろうなという感じなんですけど、初めての経験にすごくワクワクしている自分がいます」 ──スタミナ面だったり、大会中の過ごし方だったり、何かそのための準備は? 「一応、ワンデー・トーナメントをやったことがある人が知り合いにいて、どうだったのかという話を聞いたりとかはしたんですけど、やっぱり結局は、目の前の試合を本気でこなしていくだけだと思うので、そんなに凝った作戦とかは考えてないです」 ──決勝に上がればもう一方のブロックの選手と戦うことになるわけですが、そこへの対策はしていますか? 「この壱選手との準決勝を乗り越えることが一番の壁だと思っているので、そこを攻略をしたら、もうあとは本当に自分を信じるだけかなと思います」 ──では決勝にはどちらが出てきても構わないと。2試合勝ち抜いて優勝するために、一番必要なものは何だと思っていますか? 「『優勝したい』っていう気持ちじゃないですかね。少しでもそこに抜かりがあれば絶対にボロが出ると思っているので」 ──優勝したら「55kgヒジあり日本一」の称号とともに、優勝賞金300万円が入ってきます。獲得したら何に使いたいですか? 「まずは僕のためにいろいろ支えてくれている人がいるので、その人たちに少しでも恩を返せるようなことをしたいなと思っています。それから、世界を見たいなというのがあるので、海外旅行とかに行きたいなと思っています。行き先とかは全然考えてないんですけど、普段じゃ行けないようなところとかに行きたいですね」 ──今回、横浜武道館での大会です。そこについては? 「これまでで一番大きい会場になるんですけど、やっぱりデカければデカいほどワクワクすると思うので、楽しみたいなというのはありますね。今までで一番大きい会場は後楽園ホールだったので」 ──では最後に、今回の試合でお客さんに一番注目してほしいというポイントはどこですか? 「戦いの中で、その人の生き様が見える部分があると思うんですね。僕はそういう部分で、絶対に心を動かせるものをみんなに見せられると思っているので、戦いももちろんそうですし、前田大尊の生き様としても注目して見てほしいなと思います」
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