「母親から『あんたなんか産まなきゃよかった!』と人格否定された」幼少期に虐待された53歳の漫画家が、両親から受けた“酷すぎる仕打ち”
「漫画家になりたい」という夢に対して、親が放った驚きのひと言
家は商売をやっていたため、両親が家にいる時間は短く、いわゆる「鍵っ子」だった。 「ある日、風邪で学校を休み、1人で家で寝ていたら、隣の席の女子がお見舞いに来て、少女漫画雑誌の『りぼん』を持ってきてくれたんです。当時は少女漫画を理解できなかったのですが、漫画っておもしろいなと思い、父親の機嫌がいいときに『漫画を買ってください』とお願いしたことがあります。すると、『ブラックジャック』の6巻を買ってきてくれました。読んだら夢中になってしまって。これが僕が漫画家になりたいと思ったきっかけです。でも、親に『将来は漫画家になりたい』と言うと『そんなヤクザな仕事はやめなさい』と言われました」 また、渡辺さんはFtX(生物学的には女性として生まれたが性自認が男性にも女性にも当てはまらない)のXジェンダー当事者でもある。 渡辺さんは、小学校3年生の頃から女性である自分の生物学的性に違和感を抱き始めた。このくらいの年齢から男子は男子で、女子は女子で遊び始める。男子はサッカー、女子はゴム跳びをして遊んでいる中、渡辺さんはどちらにも入れず、「オトコオンナ」と言われていじめを受け始めた。中学に入ると制服でスカートを履かないといけないのが苦痛だった。高校に入ると、もうスカートが我慢できなくなりジャージで登校するようになったという。 「でも、いつもジャージ姿でいる僕を見かねた理解のある先生が、あるとき学ランをプレゼントしてくれたんです。当時はまだLGBTQなんて言葉はなかったのに僕が男になりたいことを気遣ってくれてすごく嬉しくて、それからは毎日学ランを着て登校しました。高校在学中は漫画を描くための画材を買いたくて、バイトも始めました。でも、親にはせっかく働いて買った画材を捨てられました。Gペンなんて、ポッキリ折られました。画材だけじゃありません。お気に入りのレコードも真っ二つに割られていました。また新たな画材を買って隠しても探し出されて捨てられていました」
【関連記事】
- 【続きを読む】「クスリを大量に飲んで自殺をはかりました」うつ病になり2度の自殺未遂…虐待されて育った漫画家(53)が心に負った“深い傷”
- 遠野なぎこ(43) 虐待で絶縁した母親の自死を告白「3人目の旦那がガンで亡くなった次の日…」
- 「お母さんは16歳で僕を産んだ」「何日もオムツを替えられず放置され…」“戦隊俳優”古原靖久(37)が明かす、児童養護施設に入った経緯
- 「ちゃんとくわえろ」「舐めてよ」精神科病院の看護師が、患者に“おぞましい性的暴行”…神戸・神出病院で起きた“前代未聞の虐待事件”
- 「普通にレイプです。1日4人連続で」風俗店に34時間待機して“性行為漬け”…20歳の貧困女子大生が直面する“ヤバい現実”