漁船のエンジン盗難 福島・相馬、複数の船着き場で計11隻
相馬市の複数の船着き場に係留されている漁船計11隻から船外機(エンジン)がなくなっていたことが8日、相馬双葉漁協への取材で分かった。漁船の所有者は相馬署に被害届を提出、同署が窃盗事件とみて調べている。 同漁協によると、被害があったのは松川浦のノリやアサリの漁に携わる小型の漁船で、着脱可能な船外機を取り付けていた。船を係留している際も船外機を取り付けたままだった。 8日朝、同市柏崎の新柏船着き場で、漁師の男性が仲間の船から船外機がなくなっていることに気付いた。周囲を確認すると、計6隻から船外機が取り外されていた。このほか、4日には同市和田の船着き場の漁船5隻から船外機がなくなっていた。船外機はいずれも20馬力程度で、新たに購入するには50万~60万円ほどかかるという。 同署は船着き場周辺のパトロールを強化。同漁協は漁業者による自主的な見回りを実施するほか、防犯カメラの設置を検討するという。松川浦では12月からのノリの収穫に向け、管理作業が本格化している。ノリ漁に携わる70代の漁師は「エンジンが盗まれるのは、漁師にとって手足が持っていかれるようなもので、仕事にならない」と憤った。
福島民友新聞