疑惑の途中棄権で非難されるルブレフが反論!「ジョコビッチがもっと早く決めていれば大会には出なかった」<SMASH>
現在開催中の男子テニスシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」(11月10日~17日/イタリア・トリノ/室内ハードコート)が佳境に差し掛かる一方、この出場権獲得レースでの判断をめぐって非難を浴びたアンドレイ・ルブレフ(ロシア/世界ランキング8位)が反応。最終戦の出場辞退表明が開幕直前となったノバク・ジョコビッチにも責任があると非難している。 【画像】全仏オープン2024でルブレフはじめ奮闘する男子選手たちをピックアップ 既報のとおり、そもそもの発端は最終戦前週の「モゼール・オープン」(11月3日~9日/フランス・メス)でルブレフが棄権したこと。 最終戦レースランキングで出場圏内ギリギリの8位につけていたルブレフは、すこしでもランキングポイントを得ようと急遽ワイルドカードでモゼール・オープンに出場し、初戦となる2回戦でロレンツォ・ソネゴ(イタリア/53位)に勝利した。 だが同日、ランキング6位だったジョコビッチが最終戦出場を辞退したことで、自身のファイナルズ出場が確定。すると、すぐさまモゼール・オープンを棄権したのだった。その際に大会側は、医療スタッフがルブレフの腹部の負傷を確認したと述べている。 ルブレフの判断を非難したのは、彼に敗れて大会を去ったロレンツォ・ソネゴ(イタリア)だ。「彼は(最後まで)プレーしないとわかっていたのに、僕が勝ち進む機会をも奪った。それに、彼ら(ルブレフとそのチーム)はすでに大会を去ることがわかっていたから、試合にスーツケースを持って現れた」と海外メディア『UBITENNIS』に不満を明かしている。 ビッグイベントである最終戦を前にケガも絡んだ難しい判断を迫られたルブレフは、ロシアメディア『Championat』に対し、ソネゴの言い分を認めつつ、他に選択肢がなかったと主張している。 「彼の気持ちは理解できる。おそらく彼にとってはつらいことだっただろう。すべては関連している。僕はファイナルズに出場するためにモゼール・オープンに来たんだ。彼はそれを理解していたし、トーナメント主催者も理解していた」 他の選択肢がなかったというのはこういうことだ。 「ジョコビッチが棄権するという噂が流れ始めたとき、(出場権を争っていたキャスパー・)ルード(同7位)、(アレックス・)デミノー(同9位)、そして僕は彼の決断を待っていた。ジョコビッチがもっと早く棄権を表明していたら、誰もこのトーナメントに出場していなかっただろう。でも、彼は僕の試合の日に棄権した。お客さんがチケットを買ってくれていたから、僕は出場することに決めたんだ。もしソネゴが僕の立場だったら、彼も同じことをしたと思うよ」 そのジョコビッチも「パリ・マスターズ」に続いて最終戦を欠場したのは負傷のため。決断は決して簡単ではなかっただろう。 なおルブレフはモゼール・オープンを棄権したあとにシーズン最終戦に無事出場。ただ現地14日時点でラウンドロビンを2戦全敗と苦戦を強いられている。 構成●スマッシュ編集部