【ラグビー】大混戦のトップイーストB、原点回帰の丸和が山梨に34-10で快勝
その後両チームPGを1本づつ決め10-3とした前半終了間際、ゴール前スクラムを丸和が大きく押し込み、そのままNo.8眞野拓也(京都産業大学)が押さえ込んで前半は15-3とした。 この日、丸和のFWは前5人合計で489キロ、対する山梨の540キロとの体重差は歴然だったが、このスクラムに限らず、終始丸和がスクラムで優位に展開していた。スクラムでの優位はゲーム全体に少なからぬ影響を与える。 後半になって、NECグリーンロケッツ東葛でも活躍した山田啓介(ビクトリア大学)がSHに入る。他にも山梨はWTBの飯山竜太(帝京大学)もNEC出身だ。この日の試合会場は千葉県柏市ということでNECのホームタウンでもある。駆けつけたNEC時代からのファンの声援を耳に、両選手がグラウンド内を駆け回った。 しかしなかなか山梨はゴールラインを越えられない。再三ゴールラインには迫るものの、本当にあと50センチが届かない。 特に、後半出場の竜タウマファイ(白鴎大学)の突進力は凄まじく、再三のゲインで観客席をどよめかせた。そこまで攻めたにもかかわらず、ゴールラインを突破してからグラウンディングできないシーンが2度連続であり、スタンドからは山梨ファンの大きなため息が聞こえた。
一方の丸和はじわじわと得点を重ねてゆく。後半16分には先ほどと同じくスクラムで優位に攻めた結果のペナルティトライ、25分には後半からHOに入った藤山裕太朗(東海大学)がモールから飛び込んで1本、ほぼ後半も40分に差し掛かる時間帯で27-3と、試合の趨勢を決めた。 山梨も43分、モールから数回目のフェーズでようやくLO(途中よりPR)池田将大(天理大学)が飛び込み、本来の攻撃を見せたが、あまりにも遅過ぎた反撃であった。最後には丸和23番大屋凌雅(国士舘大学)が大外へのパスに反応し、ダメ押しの1トライを上げキックも決まったところで長いホイッスル、34-10で勝利は丸和のものとなった。