つげ義春の短編「雨の中の慾情」実写映画化 キャストに成田凌、中村映里子、森田剛
つげ義春による短編「雨の中の慾情(あめのなかのよくじょう)」が実写映画化され、11月29日に全国公開されることが決定。キャストとスタッフ、特報映像が公開された。 【動画】映画「雨の中の慾情」超特報(他7件) 「ねじ式」や「無能の人」で知られるつげによって描かれ、絵コンテのまま発表された「雨の中の慾情」。2024年開催のアングレーム国際漫画祭では、歴史に残すべき作品に贈られる遺産賞(RIX DU PATRIMOINE)にノミネートされた。 実写映画は日本と台湾が共同制作。監督は2022年公開の映画「さがす」や、2023年配信のドラマ「ガンニバル」を手がけた片山慎三が務める。主な登場人物の義男役は成田凌、福子役は中村映里子、伊守役は森田剛。足立智充、中西柚貴、松浦祐也、梁秩誠、李沐薰、伊島空、李杏のほか、尾弥次役で竹中直人もキャストに名を連ねている。ほぼ全編、昭和初期の日本を感じさせるレトロな街並みが多い台湾中部の嘉義市でロケ撮影された。 義男は貧しい北町に住む売れないマンガ家。アパート経営のほかに怪しい商売をしているらしい大家の尾弥次から、自称小説家の伊守とともに引っ越しの手伝いに駆り出され、離婚したばかりの福子に出会う。艶めかしい魅力をたたえた福子に心奪われた義男だが、どうやら彼女にはすでに付き合っている人がいるらしい。そんな中、伊守は自作の小説を掲載するため、怪しげな出版社員とともに、富める南町で流行っているPR誌を真似て北町のPR誌を企画する。その広告営業を義男が手伝わされていると、ほどなくして福子と伊守が義男の家に転がり込んできて……。義男は福子への潰えぬ思いを抱えたまま、3人での奇妙な共同生活をスタートさせる。 ■ 成田凌(義男役)コメント このコメントを書くにあたって、なかなかこの作品に見合う言葉が出てこないのが正直なところです。 数年前に企画書をいただいた瞬間の景色をいまだに覚えています。高ぶる感情を抑えられなかったのも。 撮影は台湾9割、日本1割。 日々が苦しく、楽しく、なんとも幸せで、気づけばこの作品にのめり込んでいました。 どこへでも連れて行ってくれるようなスタッフと、どこまでも繋がれている気になってしまったキャストと、なかなか壮絶で、凄絶で、濃密な毎日を過ごさせていただきました。 この作品の公開が近づいてきた喜びや期待、願いなど、様々な感情がありますが、とりあえず、なんかすごいのできました。って感じです。 最後投げやりですみません、終われない気がしたのでこの辺で失礼します。 「雨の中の慾情」、よろしくお願いします。 ■ 中村映里子(福子役)コメント 片山慎三監督のユーモラスで奇異な演出、果てしない才能に驚嘆する毎日、多士済済の片山組。 強烈に面白く楽しい撮影でした。私の中の野性が大喜びしていたのだと思います。しかし、撮影すればするほど、演れば演るほど、どんどん分からなくなっていったのです。 これは、まさしく、つげ義春の世界を生きていた、ということでしょうか。そうであれば幸いです。 すべての人間を祝福してくれるような作品になっていればと願っています。 「雨の中の慾情」、よろしくお願いいたします。 ■ 森田剛(伊守役)コメント 片山監督の岬の兄妹が好きで、今回参加出来る事が嬉しかったです。 台湾でのロケは、何が起こるか分からないヒリヒリした緊張感のある現場でした。 この作品の生々しい異世界を楽しみにしていて下さい。 ■ 映画「雨の中の慾情」 2024年11月29日(金)、東京・TOHOシネマズ日比谷ほかにて全国公開 □ スタッフ 監督・脚本:片山慎三 原作:つげ義春「雨の中の慾情」 企画:中沢敏明 エグゼクティブプロデューサー:英田理志、中西一雄 プロデューサー:厨子健介、筒井史子、劉士華 コ・プロデューサー:後藤哲、川端基夫(山形ロケ)、和田大輔(茨城ロケ) 脚本協力:大江崇允 音楽:髙位妃楊子 衣裳デザイン・扮装統括:柘植伊佐夫 撮影:池田直矢 照明:舘野秀樹 美術:磯貝さやか 装飾:折戸美由紀 録音:秋元大輔 音響効果:井上奈津子 編集:片岡葉寿紀 VFXスーパーバイザー:朝倉怜 衣裳デザイン補・スタイリスト:玉置博人 スタイリスト:橋本ゆか ヘアメイク:会川敦子 小道具:佐藤桃子 VFXプロデューサー:川瀬基之 音楽プロデューサー:安井輝 宣伝プロデューサー:小口心平 キャスティング:北田由利子 助監督:山口晋策 制作:セディックインターナショナル、日商賽奇客有限公司、井風國際娛樂有限公司 製作:映画「雨の中の慾情」製作委員会 配給:カルチュア・パブリッシャーズ □ キャスト 成田凌、中村映里子、森田剛、足立智充、中西柚貴、松浦祐也、梁秩誠、李沐薰、伊島空、李杏、竹中直人 (c)2024 「雨の中の慾情」製作委員会