「将棋史上珍しい手」藤井聡太王座、超強気の攻め合い選択 永瀬拓矢九段の対応に注目/将棋・王座戦五番勝負第2局
将棋の藤井聡太王座(竜王、名人、王位、棋王、王将、棋聖、22)に永瀬拓矢九段(32)が挑戦する第72期王座戦五番勝負は9月18日、愛知県名古屋市の「名古屋マリオットアソシアホテル」で第2局が行われている。ハイペースでの進行から、藤井王座が超強気に攻め合いを選ぶ一手を選択。解説陣からは「将棋史上珍しい手に見える」と驚きの声が上がった。 【中継】藤井王座VS永瀬九段 注目の第2局(生中継中) 藤井王座の先勝で迎えた第2局。何としてでもタイに追いつきたい永瀬九段は勝負所を迎えている。気合みなぎるハイペースでの進行に、ABEMAで解説を務めた金井恒太六段(38)は「(永瀬九段は)後手番ながらリターンエースを狙う研究。角換わりを受けて立った上で、場合によっては一気に持って行こうという迫力がある。藤井王座にとっても間違えられないという恐怖感があるのでは」と印象を語っていた。 永瀬九段の深い研究が伺える将棋に、藤井王座も持ち時間を慎重に使って読みを入れていたが、昼食休憩を前に驚きの一手を披露した。永瀬九段は先手の銀に目掛けて桂打ちで迫ったものの、対する藤井王座は銀取りを手抜いて攻め合いを示唆する意表の香打ちを決断。 中継で解説を務める遠山雄亮六段(44)は驚きの声を上げ、「銀をタダで取らせるのは予想外で、将棋史上珍しい手に見える。藤井王座はこういう局面で面倒を見るような手は嫌いでない気がするが、攻め合いの方に向かっていったのはかなり驚いた」とコメントしていた。 永瀬九段の研究将棋に、若き絶対王者をもってしても正確に指すのは難しいとされていた局面で藤井王座が見せた意表の一手。ABEMAの「SHOGI AI」はほぼ互角を示しているものの、解説陣は「後手は手が広すぎてどこが弱点がわからず、かなりの慎重さが求められる」とも。一気に激しさを増した緊迫感あふれる局面とあり、午後の展開からは一瞬たりとも目が離せない。 持ち時間は各5時間。 【昼食の注文】 藤井聡太王座 天津飯、ウーロン茶 永瀬拓矢九段 ひつまぶし、マスカットエクレール、オレンジジュース 【昼食休憩時の残り持ち時間】 藤井聡太王座 2時間45分(消費2時間15分) 永瀬拓矢九段 4時間7分(消費53分) (ABEMA/将棋チャンネルより)
ABEMA TIMES編集部