米FBI長官にパテル氏を指名、トランプ氏に忠実な元NSC幹部
Sarah N. Lynch [ワシントン 30日 ロイター] - トランプ次期米大統領は30日、連邦捜査局(FBI)長官に元国家安全保障会議(NSC)幹部で自身に忠実なカシュ・パテル氏(44)を指名した。 パテル氏は1期目のトランプ政権で国防長官の補佐官も務めた。FBIから情報収集の役割を取り上げ、トランプ氏の計画を支持しない職員を追放するよう求めている。 9月には保守系の番組で「FBIが抱えている最大の問題は情報部門にある。私ならその部門を切り離す。初日にFBI本部ビルを閉鎖し、翌日に『ディープステート(闇の政府)』の博物館として再オープンさせる」と発言。「そしてあのビルで働く7000人の職員を米全土に送り込み、犯罪者を追い詰める。警官になれ。君たちは警官だ」とも語っている。 パテル氏の指名は上院で民主党だけでなく、一部の共和党議員からも反発を招く可能性がある。 トランプ氏はパテル氏の指名によって、1期目に自身が指名したレイ現長官を更迭することを示唆。自身の2016年大統領選キャンペーンを調査したコミー前長官を17年に解任した後に指名したレイ氏については、機密文書持ち込み・保管事件を巡ってトランプ氏の邸宅を捜索するなどしたため、トランプ氏支持者が怒りを向けている。 FBI長官は10年の任期で任命される。 トランプ氏はまた、フロリダ州ヒルズボロ郡の保安官チャド・クロニスター氏を麻薬取締局(DEA)局長に指名した。