【高校ラグビー】報徳学園 WTB村田が導いた3大会連続16強 次戦仰星戦で「春の借り返す」
◇全国高校ラグビー大会2回戦 報徳学園28ー12目黒学院(2024年12月30日 花園ラグビー場) この勢いは本物だ。ノーシードの報徳学園が、No.8ロケティらトンガからの留学生パワーを前面に押し出すBシードの目黒学院を撃破した。 仙台育英との1回戦でハットトリックの活躍だったWTB村田一眞(2年)が、またも躍動した。14―0とリードした前半25分にスクラムからの右展開にライン参加。「目の前がたまたま空いた」と一気に抜け出すと、続く27分にも「サインプレーがうまく決まった」と中央ラックからの右展開で、連続トライ。勝利の流れをぐいっと引き寄せた。 「こんなにトライを取れると思っていなかった。シード校を倒すのがまず目標だったので、前半だけに集中していた」 5月の練習中に右肩を脱臼して長期離脱。県予選でもメンバーから外れていた村田が十分に練習していなかったサインプレーに反応できたのも、イメージトレだけは欠かさなかったからこそ。ラグビースタイルに憧れ、京都・下鴨中から報徳学園に進学。熱い心がプレーを支えた。 3大会連続の16強入り。元日はBシードの東海大大阪仰星と対戦する。昨大会は3回戦で15―17で惜敗し、負傷前の村田が出場した2月の近畿大会でも黒星を喫した相手だ。「春の借りを返すだけ」と村田。激戦ブロックを突き抜けてみせる。(鈴木 光)