女子日本代表の若き司令塔・山本麻衣、パリ五輪出場を目指して挑戦中【バスケ】
どこの国も死に物狂いで戦うOQTをどのように突破するのか?!
――東京2020オリンピックの時は、3x3のOQTで出場権を獲得しての出場でした。今回は5人制でのOQT出場となります。死闘のようなOQTを勝ち抜くために必要なことは何ですか? 「OQTにはどの国もものすごく必死に挑んでくると思うので、最後は気持ちの部分が大事で、それを最後まで全力で出し切れるかです。東京大会に出場するためのOQTは初めての舞台でしたから、プレッシャーをものすごく感じました。でも、その経験があっての今ですから、その経験を生かしてまずは自分のやるべきことに集中して最大限に力を出し切りたいです。それに対戦国を見ても簡単に勝てる相手ではないので、難しい試合になると思います。でも、そこは最後までみんなで粘り強く我慢して、最後は笑ってOQTを突破してパリオリンピックの切符を取りたいです」 ――客観的に見てリバウンドの部分が相当苦しいのではないかと感じるのですが、その辺についてはどのように思っていますか? 「やっぱりリバウンドは厳しくなるかなという風にはすごく思います。でもそこは全員でカバーし、最後はみんなでリバウンドやルーズボールを取り切ってから走るというプレーを全力でやっていきたいと思います。特に後半になると集中力などが落ちてくると思うので、集中力を切らさないためにも全員で声を掛け合って、お互いに鼓舞しながら最後まで頑張らなければと思います」 ――オリンピックへの思いは、子どもの時からありましたか? 「小学校の高学年ぐらいからオリンピックを意識し始めていましたから、東京オリンピックの時はやっと大きい舞台に立つことができたと思いました。もちろんメダル獲得を目標に挑みましたけど、悔しい結果(5位)に終わりましたから、5人制チームの銀メダル獲得というのはすごいと思いましたし、次は自分も取りたいと思いました」 ――家族の応援、発破をかけられているのでないですか? 「そうですね。あおられまくりです(笑) けど、やっぱり応援してくれているので本当に家族のためにも頑張りたいです」 ――では改めて今後の目標や今の思いをお話しください。 「パリオリンピックに出られたら目標は金メダルを取ることなので、まずはそのためにOQTでしっかりみんなで出場権を勝ち取ることが今一番の目標です」 Profile 山本麻衣(やまもと・まい) トヨタ自動車 アンテロープス#23/1999年10月23日生まれ/163㎝/PG/広島県出身/藤波中→桜花学園高/藤波中2年生の時にスターターとしてチームに貢献し、日本一の座を獲得。桜花学園高進学後は1年次から主力でインターハイ・国体で優勝。2年生の時には3冠獲得。トヨタ自動車ではWリーグ2021-22のプレーオフMVPを獲得/3x3日本代表として東京2020オリンピック5位、5人制ではアジアカップ2021優勝、ワールドカップ2022・9位、アジアカップ2023・準優勝
取材・文/飯塚友子