最速160キロ昨季一軍登板なし…「才能はメジャー級」右腕は復活できるか
今年は再び救援で勝負
目標に挙げる千賀も、決して制球力が高い投手ではなかった。19、20年と2年連続最多奪三振のタイトルを獲得したが、与四球数も2年連続でリーグワーストだった。ただ、杉山との大きな違いは修正能力だ。四球を出しても大崩れせず、失点を許さない。新型コロナウイルスの影響で120試合制だった20年は11勝6敗、防御率2.16で最多勝、最優秀防御率のタイトルを獲得。FAでメッツに移籍した昨年は8年連続2ケタ勝利となる12勝をマークした。 「千賀2世」と期待された杉山だが、今年で27歳を迎える。若手と言える立場ではなくなり、結果を残さなければいけない。今季は救援で再び勝負する。ソフトバンクは救援陣の柱として活躍してきたリバン・モイネロ、昨年46試合登板で13ホールドを挙げた大津亮介が先発に回る。練習試合、オープン戦で好投を続ければ救援で一軍の切符をつかめる。「未完の大器」にかかる期待は依然として大きい。大輪の花を咲かせられるか。 写真=BBM
週刊ベースボール