春のうららかな気分で訪れたい展示4選。
樋口一葉の初期小説
樋口一葉といえば5千円札がパッと思い浮かぶ。金額のせいか良いイメージがなんとなくあるけど、一葉の人生はというとお金には恵まれず、24歳でその生涯を終えた苦労の人。19歳で小説を書いて家族を養おうと決意して以来、自ら人脈をつくり、わずか5年ほどの執筆期間に22編の小説を世に出した。デビュー作「闇桜」から、下谷龍泉寺町在住時に書かれた「花ごもり」までの10編に焦点をあてた本展では、苦悶と成長の軌跡を追うことができる。そろそろ新紙幣へと移行する今年だからこそ、彼女がどんな人だったかを知り、思いを馳せてみるのはどうだろう! 一葉記念公園の桜も見頃だ。
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樋口一葉の初期小説 会場:台東区立一葉記念館 会期:2024年3月16日(土)~5月12日(日) 時間:9:00~16:30(入館は16:00まで) 休み:月曜日(祝休日の場合は翌平日)、5月13日(月)~17日(金) 料金:一般300円/小中高生100円
サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」/津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」 Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展 @東京都現代美術館
東京都とトーキョーアーツアンドスペース(TOKAS)が実施する「Tokyo Contemporary Art Award(TCAA)」は、中堅アーティストを対象に、受賞から複数年にわたる継続的支援によって更なる飛躍を促すことを目的とした現代美術の賞だ。その第4回受賞者のサエボーグと津田道子の2名による展覧会が清澄白河にある東京都現代美術館にて開催中。隣り合うふたつの空間のなかで展開される本展。自作のボディスーツを着用して行うパフォーマンスから映像作品を中心としたインスタレーションまで、両者共に「身体」をひとつの起点としながらも全く違うアプローチと関心が示されている。その表現の差異や共通点を考えながら鑑賞してみるのも面白そう!
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サエボーグ「I WAS MADE FOR LOVING YOU」/津田道子「Life is Delaying 人生はちょっと遅れてくる」 Tokyo Contemporary Art Award 2022-2024 受賞記念展 会場:東京都現代美術館 企画展示室3F 会期:2024年3月30日(土)~7月7日(日) 時間:10:00~18:00 休み:月曜日(4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火) 料金:無料 主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 トーキョーアーツアンドスペース・東京都現代美術館 text: Ryoma Uchida
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