阪神、今季9度目完封負けも株主総会は2年連続〝無風〟 岡田監督を責める声なく…チーム関連の質問は2人だけ、宝塚に集中
交流戦負け越し 交流戦苦戦中の岡田阪神が、14日のパ・リーグ首位・ソフトバンク戦(みずほペイペイ)で今季9度目のゼロ封負け…。打線は2桁14個もの三振の山を築いて力投する伊藤将を見殺し、2年連続の交流戦負け越しが確定した。岡田彰布監督(66)は「ヒットは出ても、走れ言うても走らんし、走ったら空振りするし、勝手に打つし、そんなの点なんか入るわけない」と不満タラタラだった。 【写真】「しんどいわ」ベンチでパインアメを食べる阪神・岡田彰布監督 この日は親会社・阪急阪神ホールディング(HD)の株主総会が大阪市内で開催。毎年阪神ファンの株主らによる質疑が注目を集め、昨年は「阪神の監督として岡田さんを招聘(しょうへい)していただき、心から御礼申し上げる」と異例の感謝発言まで出たが、今年はチームが波に乗れないにもかかわらず、2年連続の〝無風〟で終了した。 それも当然か…。2035人が集結した株主総会で質問者15人のうち、タイガース関連は2人だけで「去年振るわなかったノイジー、ミエセスを今も使っているのは不思議でならない」「甲子園球場のマウンドに広告が入るのはどうか」との指摘が飛んだだけ。大山ら主力が2軍落ちするなど誤算続きの岡田監督を責める声はなく、逆に株主らの厳しい追及は今回再任された阪急阪神HDの角和夫会長に集中した。 大方の予想通り、宝塚歌劇団の宙組に所属していた劇団員の自殺問題に時間が費やされ、冒頭で謝罪した角会長に納得できない株主が続出。「宝塚のイメージダウンで株価も低迷して株主の利益を侵害した。(加害者は)なぜ、まだ舞台に立ってるのか? こんな組織は崩壊するだけ。最後は角会長が辞任して責任を取っていただきたい」と退陣まで要求し、会場内は拍手やヤジも飛び交うなど大荒れだった。 角会長も「私の去就は自覚しております。75歳でございますし、まさに近々辞退をする。ただし、来年まではこのままの体制で当たらせていただきたい」と自ら退任を明かし理解を求めるのに精いっぱい…。いずれにせよ、現場も親会社も早くいい方向に落ち着きたいところだ。(岩﨑正範)