去年5月と9月に行われた、県発注の道路工事の一般競争入札に関する秘密事項を漏らすよう唆したなどとして、日高郡選挙区選出の県議会議員・冨安民浩容疑者ら3人が、今日、県警捜査二課などに地方公務員法違反の情報漏洩などの疑いで逮捕されました。 逮捕されたのは、日高郡選挙区選出の県議会議員で日高町高家の冨安民浩容疑者76歳をはじめ、御坊市島の元県日高振興局建設部長・柳岡太容疑者61歳、それに、日高川町船津の建設会社元社長・清水達成容疑者61歳の3人です。 警察の調べによりますと、冨安容疑者は去年9月5日、県日高振興局建設部が発注した県道井関御坊線の、2件の道路改良工事の総合評価落札方式条件付き一般競争入札で、秘密事項にあたる最高評価値入札者と次点の入札者を教えるよう、当時、県日高振興局建設部長だった柳岡容疑者に電話で唆したほか、清水容疑者は去年5月30日、同じように県道御坊美山線の土砂災害対策道路工事の入札で、最高評価値入札者と次点の入札者を教えるよう柳岡容疑者に電話で唆し、柳岡容疑者はそれぞれ職務上知り得た秘密を漏らしたとして、地方公務員法違反の情報漏洩及び唆しの疑いが持たれています。 県警は、それぞれに相手方がいる事件のため、3人の認否を明らかにしないとしています。 日高振興局の元建設部長が逮捕されたことを受け、岸本知事は「誠に遺憾であり、捜査の進展を見守りたい。警察の捜査には全面的に協力していく」とコメントし、県議会の鈴木太雄議長は「容疑内容が事実であれば大変遺憾。議員の逮捕という事実を重く受け止め、今後も厳粛で規律正しい県議会運営にあたりたい」としています。