家族が生き埋め「生きていてほしいんですよ」能登半島地震6日目 奥能登の酒蔵も被害甚大「最後の酒になるかもしれない」
地震発生から6日目。石川県穴水町では土砂崩れで住宅3棟が押し流され、少なくとも16人が生き埋めとなりました。家族が見守る中、懸命な救出活動が行われています。 【写真を見る】家族が生き埋め「生きていてほしいんですよ」能登半島地震6日目 奥能登の酒蔵も被害甚大「最後の酒になるかもしれない」 JNN取材団・石橋弘崇キャスター「こちら土砂崩れが起きて住宅2棟が押し流されてしまった穴水町の現場です。現在消防が救出活動を行っています」 穴水町の由比ケ丘地区。土砂崩れで住宅3棟が押し流され、少なくとも16人が巻き込まれました。6日午前9時から消防隊が救出を開始。およそ1時間後、現場に担架が運ばれていきます。 消防隊員「すぐ搬送するのでどいてください」「段差あるよ、段差」 3棟のうち、孫ら8人が帰省していた70代の夫婦の住宅では、夫婦と21歳の孫が死亡。8歳の男の子を含む7人の安否は分かっていません。 現場にかけつけた家族の男性「(正月に)みんなと家族団らんでいられたらいいねっていうのは言っていた。まだ見つかっていないけど、生きていてほしいんです。みんな生きていてほしいんです。なんで1日にこんな地震でこんなことされんなんがかなって」 一方、石川県内では今も15の市と町であわせて3万人以上が避難生活を送っています。避難所で懸念されているのが「感染症のまん延」です。 JNN取材団・山口 駿平記者「こちらの避難所では発熱者が増加しているということで、急遽発熱者や急病人を区分けする部屋を設営しています」 避難所の一角に設置された間仕切り。こちらの避難所では発熱を訴える人が続出し急遽、専用の部屋が用意されました。NPO団体の看護師らが簡易トイレを清掃したり手指の消毒を呼びかけたりしていますが、閉鎖された空間での感染の不安は拭えません。 避難した女性「手洗いしたくても水がない、トイレの水も出ませんし。感染症はここから出るのかなという気はしていた」 NPO団体「TMAT」・久保 健一さん「いつもと違う環境で風邪をひかれたりとか、免疫が落ちたりとか、いつも飲んでいる薬が亡くなったりとかしたところで体調不良になる。気をつけながらやっているけど、どうしても出てくる」 櫻田酒造 4代目杜氏・櫻田 博克さん 「割らずに残っていてくれました。最後の酒になるかもしれないけど…」