九州の半導体産業、ふくおかFGと三菱UFJ銀行が支援…TSMCの熊本進出踏まえ大手と地場の補完へ連携
ふくおかフィナンシャルグループ(FG)と三菱UFJ銀行は7日、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出を踏まえ、連携して九州の半導体産業を支援することで合意したと発表した。九州の地銀とメガバンクが半導体分野で組むのは初めて。取引先がサプライチェーン(供給網)に参入することなどを後押しする。 【動画】台湾・TSMCが進出、巨大半導体工場と町の変化
ふくおかFG傘下の福岡、十八親和、熊本の3銀行はTSMCの進出を受け、地場企業の半導体ビジネス拡大を支援している。ただ、半導体関連の大手企業との取引がないため、限界があった。大手との取引が豊富な三菱UFJ銀と組むことで取引先のビジネス機会の創出につなげたい考えだ。
三菱UFJ側は、九州の地場企業が抱える課題や資金需要などの把握を目指す。同行の担当者は「大企業とのつながりがある我々と、(地元の)自治体にも強みがあるふくおかFGは、補完性がある」と連携の意義を強調した。
ふくおかFGの傘下行を含む九州・山口・沖縄の主要13銀行は、既に同様の連携協定を結んでいるが、大手企業とのつながりが弱いことが課題となっている。福岡銀の担当者は「(並行して)13行の連携もやっていく」と述べた。