来秋以降のドラフト候補ズラリ 侍ジャパン大学日本代表候補強化合宿に仙台六大学から4人選出
30日から愛媛県松山市で野球日本代表「侍ジャパン」大学代表候補選手の強化合宿が実施される。仙台六大学野球連盟からは東北福祉大の堀越啓太投手(3年=花咲徳栄)、仙台大の平川蓮外野手(3年=札幌国際情報)、佐藤幻瑛投手(2年=柏木農)、大城海翔投手(1年=滋賀学園)が選出された。将来のドラフト候補たちがどんなアピールをするか、注目が集まる。
来秋ドラフトの“目玉”になり得る剛腕
堀越は最速157キロの剛速球を武器に持つ右腕。全国大会での登板は1年春の全日本大学野球選手権での1度のみだが、ここでも最速154キロを計測し、その後はリーグ戦で登板するたびに150キロ台を連発している。 「来年のドラフトに向けて大事なシーズン」と位置づけた今秋は先発の座を狙うも、制球難に苦しみ中継ぎ起用が続いた。それでも東北学院大2回戦ではタイブレークの10~12回に登板し、3回無安打4奪三振と好投してサヨナラ勝利に貢献。この日投じた40球中39球は直球で、うち37球が150キロを超え、最速は155キロをたたき出した。
さらに最終節の仙台大1回戦では7回からマウンドに上がり、3回無安打7奪三振無失点のパーフェクト投球を披露。この日の直球は40球中24球ながら平均球速は152キロ台で、最速155キロを4度マークした。東北学院大戦とは違ってスライダー、フォークなどの変化球も駆使しながらの零封。圧巻の投球でスタンドを沸かせた。 球速ばかりが注目されがちだが、本人は「引き出しを増やす」ことをテーマに変化球も磨きつつ、試合をつくるための配球や投球術を学んできた。今春は大学日本代表候補に初選出。代表入りはならなかったものの、選考合宿で最速160キロ右腕の愛知工業大・中村優斗投手(ヤクルト1位)から握りを教わると、直球の質やフォークの球速、キレが向上した。今回の強化合宿でも進化を証明し、ドラフトイヤーにつなげたい。
“挑戦”続ける元投手のスイッチヒッター
平川はチーム随一の身体能力を誇る好打者。仙台大では投手としてスタートし最速143キロを誇ったが、入学から約半年後に小野寺和也コーチの助言で野手に転向した。転向当初は遊撃や三塁を守り、今秋からは外野にコンバート。さらに昨秋以降は両打ちに挑戦している。 大学3年目の今年は打撃が開花し、春は打率.323、2本塁打、12打点と好成績を残しベストナイン(一塁手)と最多打点賞を受賞。秋は主に4番を打ち、打率.286、2本塁打、7打点と奮闘した。