千葉県教委が高校入試を改善 調査書の記載内容簡素化、国語の聞き取り問題廃止へ
千葉県教育委員会は18日、県立高校入試の実施方法を改善すると発表した。令和8年度入試から合否判定の材料となる「調査書」(内申書)の記載項目を一部削除し、簡素化する。同9年度入試からは国語の試験での放送による聞き取りを廃止し、会話の場面などをあらかじめ設定した文章による出題に変更する。 生徒の学習や学校生活の状況などを示す調査書は各中学校で作成し、生徒の志願先の高校に提出している。このうち、中学校での「総合的な学習時間の記録」「出欠記録」「中学3年生時の行動記録」「総合所見」の4項目について記載する欄を削除する。 いずれの項目も合否を判定する点数化はされてはいないが、不登校など、配慮が必要な生徒の心理的な負担にならないようにする。教科別の成績評定や部活動の記録といった項目は残る。 国語の試験は「放送形式」から文章による会話文方式に切り替えることで、さまざまな角度からの出題方法が可能になるという。 放送での聞き取り検査は平成20年度の入試から採用されたが、学習指導要領に沿った教育を着実に実施するため、見直しを検討してきた。(岡田浩明)