村田俊樹容疑者（35）

総合建設業ヤマウラの元社員とその長男が業務上横領の疑いで逮捕された事件です。長男の会社は送金された金のうち2億円を総合格闘技イベント「RIZIN」の運営会社に貸していたことがわかりました。

■3億6000万円を横領した疑い

ヤマウラ（長野県駒ケ根市）

業務上横領の疑いで14日逮捕されたヤマウラの元社員・村田浩幸容疑者（63）と長男で長野市の会社役員・村田俊樹容疑者（35）。 2人は共謀の上、2023年2月、浩幸容疑者が経理を担当するヤマウラの子会社の預金3億6000万円を引き出し、俊樹容疑者の会社の口座に送金し、横領した疑いです。

■送金当日に「RIZIN」運営会社に2億円

家宅捜索（長野市　2月14日）

捜査関係者によりますと俊樹容疑者の会社は送金された当日に2億円を総合格闘技イベント「RIZIN」の運営会社に貸し付けていたことが分かりました。返済をめぐり民事訴訟となりましたがすでに和解しているということです。 また、送金された金の一部は俊樹容疑者のクレジットカードの支払いなどにも使われていたということです。キャバクラなど飲食店での支払い、ブランド品の購入などが履歴に残っていたということです。

■「よく高級外車に乗っていた」

村田俊樹容疑者の会社（長野県辰野町）

横領の受け皿となっていたとみられる俊樹容疑者の会社。本社として登記されている辰野町の住宅は俊樹容疑者の同級生の男性の実家で、「住所を貸してほしい」と頼まれたということです。 俊樹容疑者を知る人は「よく高級外車に乗っていた。重機のリース会社を経営していて、リニア関連で経営状況が良かったと聞いていたが」と話していました。

■26億3800万円余り不正支出

巨額横領事件

この事件をめぐっては、ヤマウラの調査でおよそ10年にわたり26億3800万円余りが不正に引き出され、俊樹容疑者の会社や個人口座などに振り込まれていたことも分かっています。 14日、関係カ所を家宅捜索した県警。余罪の立件に向け金の流れを詳しく調べています。