ウクライナから多くの留学生 福岡県内で広がる輪
テレQ(TVQ九州放送)
先生 「今日は最初に最近インターンシップに参加した学生さんにそのインターンシップの話をしてもらいたいと思います」 就活や2025年4月の就職のため日本の企業文化について、留学生に授業が行われていました。太宰府市の日本経済大学。ロシアのウクライナ侵攻を受け2022年3月からウクライナ人の留学生を積極的に受け入れています。これまでに70人以上を受け入れました。こうした大学の取り組みを受け最寄り駅がある筑紫野市二日市でも支援の輪が広がっています。この日8人の留学生がやってきたのは大学から徒歩10分ほどの距離にある飲食店。留学生たちに提供されたのはキーウ風のカツレツや、ピロシキなどのウクライナ料理。学生たちに母国の料理を食べてもらおうというのです。 ソフィア・コロソヴァさん 「美味しい」 ソフィア・ユルチェンコさん 「味がとても日本っぽい。めちゃくちゃ日本っぽい」 辛口なコメント。実は店舗にはある狙いがありました。 O・B・U Company 寺川欣吾社長 「二日市という町からウクライナ料理を多くの人に知ってもらうという場所にしていきたい。僕たちはレストランをやっているから料理を再現して学生たちに食べてもらって喜んでもらえればいい」 店舗でウクライナ料理の提供を開始するというのです。より本場に近いものにするため学生たちに意見を求めました。さて、評価は… Q.キーウ風カツレツは 「問題なし!」 Q.ピロシキはどうか 「そうですね~そうですね…中身は完璧。でも生地の作り方はちょっと違う。もっとふわふわ」 メニューの開発を担当しているのが食品卸メーカーの岩田産業。学生たちの意見を聞きながら担当者は外国料理の難しさを実感していました。 岩田産業 古賀公輔さん 「日本人が好むようにつくってみたけど実際ウクライナの子たちが食べてみると全然違ったのでウクライナに近づけるのか、日本人が好むようにするのかは難しいところ」 先週、店舗を訪れるとウクライナ料理の提供が始まっていました。 筑紫野市二日市にある飲食店。提供されているのはピロシキ。ウクライナの伝統料理です。試食会の時に学生たちに指摘されていた「生地」ピザ生地でつくっていたものをパン生地に変更しました。試食会に参加した学生も「懐かしい味がする」と高評価です。そして料理を提供するのもウクライナ人留学生。日経大3年生のソフィアさん。2024年8月からホールスタッフとしてアルバイトを始めました。 ソフィア・コロソヴァさん 「『よろしくお願いします』や『お疲れさまです』など日本の敬語はちょっと難しい」 2人のウクライナ人留学生をアルバイトとして受け入れています。こちらの店では現在2人のウクライナ人留学生がアルバイトとして働いています。 客 「海外の料理を日本人が作ると思うが、実際に現地の方が関わると(本場に)近い味が再現できるので海外に来た気分になるのでうれしい」 「すごく応援をしたいと思った。(Q.ソフィアさんの接客は)すごい丁寧で客の気持ちを考えていると思った」 自分の国の料理を食べて客に喜んでもらえる。 ソフィア・コロソヴァさん 「お客様お帰りで~す!」 スタッフの一員として料理を提供できることに喜びを感じています。 「ウクライナ料理がとても恋しいので再び食べる機会があるととてもうれしい。毎日(ウクライナの)家族のことを心配している。(客の)笑顔を見たら私も笑顔になる」 食を通して見えた、学生たちの笑顔。二日市から日本とウクライナの交流の輪が広がっています。
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