全国中学体育大会 スキー・スケート取りやめ 競技盛んな北海道落胆 負担減に理解も
日本中学校体育連盟(日本中体連)が、2027年度から全国中学校体育大会(全中)の大幅な規模縮小に踏み切ったことを受け、道内の関係者からは懸念する声が相次いだ。スキー、スケートなど冬季競技の中心としてジュニア選手育成に関わる道内指導者や北海道中体連の関係者は、教員の負担軽減には理解を示す一方、子どもが目標とする大会がなくなることに落胆する声もあった。 「競技経験がない教員も大会に付き添わなければいけないなど、負担が大きい部分があった」 アルペンスキー女子で五輪に2大会連続で出場している安藤麻選手(28)も所属した旭川ジュニアアルペンチームの美浪秀行代表(80)=旭川市=は教員の負担に思いをはせつつ、「(大会数が減ると)選手のモチベーションを維持するのが難しくならないか心配だ。競技人口の減少にも拍車をかける」と懸念する。 道中体連でスキー専門委員会のアルペン専門委員長を務める長沢順さん(58)は「全国中学大会の優勝を目標に掲げる子どもたちも多い」と大会の意義を強調し、「全国中学大会に代わる新たな大会のあり方を議論していかなければならない」と指摘する。