「はかた伝統工芸館」歴史的街並みが残る福岡市博多区のビルへ移転方針…観光客向け体験スペース新設
福岡・博多の伝統工芸品を展示・紹介している「はかた伝統工芸館」(福岡市早良区百道浜、市博物館内)について、福岡市は来春、博多区のビル内に移転させる方針を固めた。市博物館のリニューアル工事に伴うもので、移転先ではインバウンドも含めた観光客向けに、伝統工芸体験ができるスペースも新設し、機能強化を図る。 【写真】リニューアル工事前の福岡市博物館
同工芸館は、博多織や博多人形などの紹介・展示を行い、歴史や文化、職人の技術を伝える施設として、2011年4月に旧冷泉公民館(市博多区)を改修して開館。21年に市博物館2階に移転した。市博物館では現在、リニューアルを進めており、今年度から始まった収蔵庫の増築工事のため、移転が必要になったという。
市は市有施設への移転を検討したが、必要面積の確保が困難などの理由から、博多区内のビル1階に移すことを決めた。
移転先のビルは、観光客も多く訪れて歴史的街並みが残る「博多旧市街」一帯にある。市は伝統工芸品の紹介や展示・販売に加えて、伝統工芸体験ができるスペースも新設し、観光客の新たな立ち寄りスポットとしたい考えだ。現在の博物館では来年4月中旬頃まで運営し、同年5月頃から仮移転先での運営を行う予定となっている。