「多数の生命に危険を生じさせた、極めて危険な行為」ホテルへに放火した罪など問われた男の裁判員裁判が結審 懲役8年求刑
テレビ高知
高知県土佐清水市のホテルで、現金が入ったレジを盗み、客室に放火した罪に問われている元従業員の男の裁判員裁判が結審しました。検察官は懲役8年を求刑。弁護人は懲役4年が相当としました。 現住建造物等放火などの罪に問われているのは、土佐清水市の無職 永野彰一(ながの・しょういち)被告(43)です。起訴内容によりますと永野被告は、2023年11月20日の午前1時過ぎ、土佐清水市のホテルに侵入。現金およそ9万円が入ったレジを盗んだ後、客室の布団に火をつけてホテルの一部を焼損させた罪に問われています。事実関係に争いはなく、争点は量刑です。 検察官は、犯行時、宿泊客と従業員、37人がいたことなどから「多数の生命に危険を生じさせた、極めて危険な行為」と主張。「仕返しになると思った」と証言していた一連の犯行の経緯について「酌量の余地はない」などとして懲役8年を求刑しました。 一方、弁護人は「永野被告がホテル側から冷たい態度を取られ不満が蓄積した」などと主張。犯行を決意するまでの経緯や事情については酌むべき事情があるなどとして、被告の反省の態度や謝罪文の作成も踏まえ、懲役4年が相当としました。 永野被告は最後に「自分自身を見つめなおして本当の意味で更生していきたいと強く思っています」などと述べました。判決は29日に言い渡されます。
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