秋の木曽漆器祭が開幕 塩尻市木曽平沢の漆工町で6日まで
長野県塩尻市木曽平沢の漆工町で5日、恒例の秋の木曽漆器祭が開幕した。伝統工芸やクラフト産業の振興を図るイベント・木曽オープンファクトリー「ヨヨヨイ!!!」と共同開催する形で、漆器を深く知ることができる多くの企画を盛り込み、県内外から多くの人たちが訪れている。6日まで。 訪れた人たちは各店を巡り、品定めをしていた。職人の手ほどきを受けるワークショップ(WS)、工房や店舗を訪ねるオープンファクトリーを行っている。木曽漆器館や修復工房など4カ所を巡る探索ツアーもある。5日のみ、富山県高岡市の鋳物メーカー・能作の能作克治会長の講演会などが行われた。 WSは、スプーンの堆朱研ぎ出しを体験する。うるし工房石本玉水で作業を楽しんでいた静岡市の牧野雅代さん(75)は毎年、初夏の木曽漆器祭に訪れているが、秋に来るのは初めて。「研ぎ出すと見る見る(うちに)表情が変わって楽しい」と喜んでいた。 秋の木曽漆器祭は12回目になった。ヨヨヨイ!!!は県の県民参加型予算を活用した取り組みの一環で、異業種間の交流を通じて信州のものづくり発展を図る。木曽漆器工業協同組合の武井祥司事務局長は「漆器がどのようにできて、目の前にあるのか感じてほしい」と話していた。 問い合わせは木曽くらしの工芸館(電話0264・34・3888)へ。
市民タイムス