【解説】160万人が熱狂!マドンナさんがブラジルで無料ライブ開催 しかし“約3億円”の税金支援で批判も噴出
総額“18億円”…コンサートに巨額の支出
この規模で無料で行われたということだが、批判もあった。 無料のコンサートにかかった総額は、現地メディアによると約18億円。 実はこのコンサート、ブラジルの大手銀行であるイタウ銀行がメインのスポンサーとなっていて、イタウ銀行はマドンナさんを広告にも起用しており、今回の無料コンサートも宣伝効果を狙ったものとみられる。 その広告動画の中で、マドンナさんは「私は自分に投資してきた」と話している。 マドンナさんに支払われた出演料は、地元メディアによると約5億円になり、大きなビジネスとなっている。 さらにリオデジャネイロ州政府も、約3億円を支援したという。 この3億円の原資は“税金”で、「マドンナのコンサートになぜ巨額の支出をするのか」と疑問視する声も市民から上がっている。 SNSには「最悪のインフラを改善するために税金を使ってください」、「リオ市民は、安全や教育のために税金を払っている」などの批判的な声もある。 これに対し、リオデジャネイロ市は、巨額のお金を払った代わりに、ブラジル中、また世界各国から多くのファンが集まったため、ホテルやレストランなどは、91億円の経済効果があったとして批判に反論している。 また、リオのエドアルド・パエス市長は、世界中のメディアがこのコンサートを取り上げた記事を紹介しながら、「わかりますか!? リオは世界から求められている。私を市長にしてくれてありがとう」とSNSでコメントし、宣伝効果もアピールしている。 しかし、批判の理由はそこだけではない。 リオでは2024年10月に市長選を控えているため、再戦するための人気取りにマドンナコンサートを利用したのでは、と指摘する声も出ている。 コンサート自体は素晴らしかったと思うが、やはり巨額のお金が動くビジネスとなると、さまざまな思惑もあるのかもしれない。 1969年のウッドストックフェスティバルなど、かつてフリーコンサートといえば、反戦や平和といった政治的なメッセージの色合いも濃かったが、無料コンサートも今や巨大なビジネスになっているという印象だ。 (「イット!」 5月7日放送より)
イット!