持ち家率ワーストの沖縄にひしめく「セカンドハウス・セカンドライフ」需要 1戸平均5200万円、3億円のマンションも…県民の手が届かない世界に?
上がり続ける地価を背景に、中古・新築問わず急騰が進む沖縄のマンション価格。特に那覇市の新都心エリアなど需要が集中する人気エリアでは、著しい上昇です。 【写真を見る】持ち家率ワーストの沖縄にひしめく「セカンドハウス・セカンドライフ」需要 1戸平均5200万円、3億円のマンションも…県民の手が届かない世界に? 不動産経済研究所が今年2月に発表した県内の新築マンションの平均価格は、前年を大幅に上回る「5208万円」。九州でもトップの数字です。 取材で訪れた那覇市の中心部に立つ新築分譲マンションは、共用部分にガーデンテラスが設けられ、リゾートホテルのような優雅な雰囲気。 県外の富裕層のセカンドハウス、セカンドライフ需要を見込んだ高級マンションの建設が進み、今や沖縄でも「億ション」は珍しくなくなっています。 那覇市牧志に今年2月完成したばかりの11階建てマンション、「ザ・ブランシエラ那覇」は、国際通りから歩いて2分の好立地。専有面積の広さや細部の設備にこだわり、17戸全てが1億円を超えるハイグレードマンションです。 ▽長谷工アーベスト 西谷祐貴さん 「都心の好立地のところで最高のものを作りたい、と企画した」「こういったマンションを待っていたという声や、都心の物件とも引けをとらないくらいの設備だねという評価を頂いております」 9階以上の高層階は1フロア1邸、200平方メートルを超える広さ。 ■沖縄で1戸3億円のマンションが売れる… 海外セレブも愛用するイタリアメーカーのキッチンを設置し、細部まで高級感ある作りにこだわったその1戸の価格はなんと、3億円超え。 過去にない強気な価格設定でも、すでに3戸中2戸で成約済みだというから驚きです。専門家は… ▽不動産専門ファイナンシャルプランナー 友利真由美さん 「まずは眺望、あとは立地、利便性の部分ですね。お部屋の十分な広さが確保されている物件は、沖縄でも少ない。そのため希少性からこういった価格の物件が自然的に発生したんじゃないかなと思います」 「億ション」の流れは、県庁所在地の那覇近郊にとどまりません。 那覇市の中心部から直線距離で15キロ以上離れた北中城村に建設中の大型マンションも、1戸100平方メートル以上ある高層階では1億円超の物件が登場しすでに販売中。完成前ですが売れ行きは好調で、県内外から多くの問い合わせがあると言います。