撮影／谷山真一郎

『やさいの時間』4・5月号の巻頭特集「菜園の主役はどっちだ!? トマトVSナス」では、トマト栽培の入門編として、ミニトマトと中玉トマトを「1本仕立て」で育てる方法を紹介しています。 ウェブだけで読める「こぼれ話」では、中・上級編として、収穫量が1.5倍になる「2本仕立て」の栽培方法を紹介します。 みんなのトマトの写真

主枝＋側枝1本の合計2本を伸ばす

トマト栽培の基本は、わき芽をすべて摘み取って主枝1本だけを伸ばす「1本仕立て」。初心者でも失敗しにくい、定番の育て方です。 今回紹介する2本仕立ては、主枝だけでなく、わき芽も1本伸ばす育て方。生育が旺盛なミニトマトと中玉トマトに適した育て方で、大玉トマトには不向きです。 2本仕立てのいちばんのメリットは、収穫量が1.5倍に増えること。1本仕立ての場合、7段目（下から7番目の花房・果房）まで収穫できれば上出来といわれますが、2本仕立てでは、上手に育てれば主枝と側枝に各5段以上、合計10段以上の実がつくんですよ！　お得感がありますね！

2本仕立てで育ててみよう

（撮影／大泉省吾）

①堆肥のみ倍量を投入して土作りをする 2本仕立てでは株の両側に支柱を立てるので、必ず1列植えにする。幅60cmのスペースに苦土石灰100～150g/㎡を投入して、土の酸度を調整する。スペースの中央に、幅15cm、深さ30cmの溝を掘る。溝の中に1㎡当たり、牛ふん堆肥を通常の倍量の9～12L、化成肥料100g、熔リン50gを投入して畝を立てる。

（撮影／岡部留美）

②畝の中央に苗を植える 黒マルチを張った畝の左右センターに、株間50cmで苗を植える。長さ70～80cmの仮支柱を株に対して斜めに立てて、ひもで誘引する。

（撮影／岡部留美）

③株の両側に支柱を立てる 畝の長い辺に沿って1株につき2本ずつ、長さ210～240cmの支柱をまっすぐに立てる。

（撮影／岡部留美）

④横に支柱を渡して補強する 立てた支柱をつなぐようにして、畝と同じくらいの長さの支柱を上下に1本ずつ、横に渡してひもで固定する。これによって補強され、強風などで倒れにくくなる。