「今って平成何年ですか?」男子バスケ8強入りのキーパーソン・八村塁が代表に合流!
NBAで2年連続プレーオフに進出した八村塁(26歳・レイカーズ)がパリ五輪に向け、約3年ぶりに日本代表に合流した。チームの軸として出場した2021年の東京五輪は、3戦全敗。五輪予選を兼ねた2023年夏のW杯はNBAシーズンへの準備を優先して欠場したが、3年前のリベンジを期すパリへの思いは強い。
トム・ホーバスHCと直接話し、パリ五輪出場を決意
約3年ぶりの日の丸のユニホーム。2024年6月28日にスタートした、パリ五輪日本代表の最終候補メンバー16人による国内合宿。そこに合流した八村は冗舌(じょうぜつ)だった。 テレビカメラ15台、50人を超える報道陣が集結した注目の練習初日。取材ではスタッフが用意したマイクを使わずに、声を張り丁寧に質問に応じた。 「また日本代表に帰って来られて嬉しい。今まで一緒にやったことのないメンバーとできることが、すごく楽しみ。オリンピックの舞台に戻れることは光栄。思い切ってやっていきたい」 合宿の初日にトレーナー陣に挨拶した際には、「今って平成何年ですか?」と質問する“浦島太郎ぶり”も発揮。NBAで5季を戦い、2年連続でプレーオフに進出した経験を日本代表チームに還元する。 五輪予選を兼ねた2023年夏のW杯は、NBAシーズンへの準備を優先して出場を辞退したが、五輪切符を獲得した日本の戦いに興奮し「ずっと家で叫んでいた」と言う。 2023-2024年シーズン終了直後に、生活拠点を置くロサンゼルスでトム・ホーバスHC、東野智弥技術委員長と直接会談し、五輪出場の意志を固めた。 東京五輪後に発足したホーバス体制下では初のプレーとなる。パリ五輪開幕まで残された期間は1ヵ月弱。司令塔の河村勇輝(23歳・横浜BC)、3Pシューターの富永啓生(23歳)、2023年2月に日本国籍を取得したセンターのジョシュ・ホーキンソン(29歳・SR渋谷)ら半数以上の選手と初対面だが、融合に自信を見せる。 「トムさんがやるバスケは僕にも合っている。僕のオールラウンダーなプレーが発揮しやすいようなスタイル。以前は僕が一番年下だったけど、若い選手が増えて上の方になってきた。年下の人たちに僕がいい影響を与えられたら。そのなかでチームとしても上がっていけると思う」 2019年のW杯や2021年東京五輪でチームメートだった主将の富樫勇樹(30歳・千葉J)は、「何人かは塁と一緒にやってきているが、半分以上が会ったこともない選手。まだまだ時間はかかると思う。まずは塁が全員の名前を覚えるところから始まる」と強調した。