２回、佐々木は適時二塁打を放つ（撮影・佐藤厚）

　「オープン戦、広島１－１０巨人」（２４日、コザしんきんスタジアム） 　心地よい快音が何度も響いた。巨人のドラフト３位・佐々木俊輔外野手（日立製作所）が４安打３打点の大暴れ。開幕スタメンへ前進だ。 【写真】怖すぎる　大勝にも全く目が笑っていない阿部監督 　「自分のやろうとしてることができたので、良かったかなと思います」 　第１打席から魅せた。０－０の二回１死一塁で、新外国人・ハッチのカットボールを捉え、左中間を破る先制の適時打二塁打をマーク。三回１死二、三塁では左越え２点適時二塁打を放った。四回の第３打席では快足を生かして三塁内野安打をもぎとると、七回には相手失策で出塁。九回先頭では中前打を放ち、全打席出塁とアピールした。 　いずれも中堅から逆方向への打球で「自分の持ち味はそっちの方向なので、良かった」と納得顔。阿部監督も「すばらしいですね。見ててしぶとさを感じる」と目を細めた。さらに阪神・飯田スコアラーも「足が速いし、対応力がある。際どいところもファウルにして、あまり空振りしないよね。スタメンで出てもおかしくないし、十分通用すると思う」と絶賛だ。 　キャンプ中盤までのシート打撃や紅白戦は無安打に終わっていた中、松井秀喜臨時コーチから助言を受けた。「立ち遅れている部分があったので、自分のポイントで打つまでに、どれだけの準備が必要か『タイミングを逆算してみたら』と言われました」。金言を授かって臨んだ初の対外試合、１８日・サムスン戦では３安打５打点の活躍。２３日・阪神戦でも第１打席から適時打を放つなど結果につながっている。 　松原、オコエ、萩尾、梶谷らと中堅定位置を争う立場。「周りが結果を出したら、自分も出さないといけないなと思います。これをシーズンに入ってもできるように」。即戦力ルーキーが、激しい競争を勝ち抜く。 　◆佐々木俊輔（ささき・しゅんすけ）１９９９年１１月６日生まれ、２４歳。１７４センチ、８０キロ。右投げ左打ち。外野手。帝京、東洋大、日立製作所を経て２３年度ドラフト３位で巨人入団。「おさるのジョージ」に似ていることから愛称は「ジョージ」。走攻守の三拍子そろったプレーヤー。