移籍が確実視される菊池雄星、現地メディアは「埋め難い穴を残す」と伝える
トレード放出の有力候補と目されるトロントの左腕が、トレードデッドライン前最後の先発マウンドを務めた。
ブルージェイズの菊池雄星は現地7月26日(日本時間27日)、本拠地ロジャースセンターでのレンジャーズ戦に先発登板すると、5回途中8安打5失点の内容で2年半に渡って親しんだ本拠地のマウンドを後にした。試合はブルージェイズが6-5でサヨナラ勝ちし、菊池に勝敗はつかなかった。
『MLB.com』でブルージェイズを担当するキーガン・マセソン記者は試合後に投稿したレポート記事の冒頭で、「恐らくこれが最後になると思われるが、ユウセイ・キクチはジョン・シュナイダー監督にボールを渡し、マウンドを降りた」と前置き。
そして、「トレードデッドラインがわずか4日後に迫るなか、これがブルージェイズでの最後の先発登板になると目されているキクチは、ロジャースセンターのブルージェイズ側ダグアウト後方に集ったファンからスタンディングオベーションを受けた」と、トロントでの最後の降板の様子を伝えた。
同記者は続けて、「我々は2年前にこの光景を思い浮かべることはできなかった」と綴り、昨シーズンからMLB屈指の先発ローテーションの一角を支えてきた左腕について、「トロントは最終的に6-5のサヨナラ勝ちでレンジャーズを退け、9回裏にはアーニー・クレメントが、ヒーローとして右翼の浅い位置でチームメイトから揉みくちゃにされたのだが、そもそもこの夜はキクチのためのものだったのである」と思いを寄せた。
記事では、不振に苛まれた菊池のブルージェイズでの1年目について触れつつ、キャリア最高の数字を残した昨季について振り返り、シュナイダー監督による「キャリアのこの段階で彼が進化を遂げるのを見るのは、かなりクールだった」とのコメントを引用。
その上で、記事の末尾を「これからの4日間で、いつキクチの去る日がやってくるにせよ、彼の前にチームを去ったガルシア同様、彼はチームに埋め難い穴を残すことになるだろう」と締め括っている。
J SPORTS 編集部