侍・井端ジャパン、重視していた初戦を快勝「まず台湾で予選を通過して日本へ戻ってきたい」と力強く宣言
野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 プレミア12」の1次リーグB組初戦が13日、バンテリンドームナゴヤなどで行われ、連覇を目指す日本代表「侍ジャパン」はオーストラリアに9―3で勝ち、白星スタートを切った。井端弘和監督(49)率いる日本は、初回に3番・辰己涼介外野手(27)=楽天=の犠飛で先制。その後も4回まで毎回の計5点を奪い、8回には4番・森下翔太外野手(24)=阪神=の2点二塁打などで突き放した。日本は国際大会20連勝。次戦は15日に台北で韓国と対戦する。 重視していた初戦を快勝で飾ると、井端監督は正直な胸の内を語った。「非常にホッとしています。国際試合はとても緊張感がある。初回に入った時は私もドキドキしましたけど、選手が頑張ってくれた。どんな点差でも勝てばいいと思っていた」。白星発進できたことが何よりだった。 やはり、簡単にはいかない試合だった。初回から4イニング連続で得点を重ねるも、5―0の6回、2本の本塁打で3点を失い2点差に迫られた。その時の心境はこう語った。「選手を信じてずっと見ていました」。絶対に大丈夫と信じた。すると7回に牧が3点差に広げる適時打を放ち、8回には4番・森下が適時打でダメ押し点をもたらした。 大会に入る前、采配で大事にしたいこととしてこう語っていた。「選手を信頼するしかない。あとは選手に思い切ってやってもらえればいい」。自分の選んだ選手をとにかく信じる。それを胸にベンチで采配し、選手も応えてくれた。 各打者が役割を果たした。中でも4番に指名した森下(阪神)は3安打を放ち、勝利を決定付けた。「4番という打順で呼ばれた時は身と気が引き締まった。チャンスで打つことが求められている。ああいうところで打てて良かった」と森下。井端監督も「最後のタイムリーは試合の中で大きかった。(3回は)内野安打で出てホームインをしたし、7回の先頭の二塁打も(牧の適時打につながり)キーになったヒットだった」と目を細めてたたえた。 オーストラリアは12人の投手を繰り出す継投策で挑んできたが、それも想定済みだった。「イメージはみんな伝えてます。代わってもこっちが誰って説明できるように準備しています」。入念な準備で臨み、しっかりと白星をものにした。 中日時代を過ごした名古屋でスタートを切るのも格別な思いだった。「自分の野球生活をスタートした場所で初戦を迎えられてありがたいし、たくさんのファンの前で勝ててうれしい」。こう語った指揮官は「一戦一戦全力で戦うだけ。まず台湾へ行って、予選を通過して日本へ戻ってきたい」と力強く宣言した。
中日スポーツ