初の女性工学部長誕生へ AI活用、「学びの場として新しい大学の姿を模索したい」信州大・香山瑞恵教授
1949年の創立以来、全学部で初の女性学部長
信州大工学部(長野市)の教員らでつくる信大学術研究院工学系は、天野良彦工学系長・工学部長(64)が来年3月末に退任し、後任に同学部の香山瑞恵教授(54)が決まったと発表した。女性の工学系長、工学部長は初。 【写真】初の女性学部長に決まった香山瑞枝さんってどんな人?
工学部によると1949(昭和24)年の信大創立以来、医学部(松本市)保健学科の前身の医療技術短期大学部を除き、全学部で女性学部長はいなかった。
専門は教育工学、AI使う学習支援が研究分野
香山氏は教育工学が専門。特に情報教育と、人工知能(AI)技術を用いた学習支援を研究分野とする。県内外の自治体や教育委員会と連携しICT(情報通信技術)やIoT(モノのインターネット)技術を用いた情報教育の展開に注力。国の学習指導要領の検討委員なども歴任した。記者会見で「学びの場として新しい大学の姿を模索したい」と意気込みを語った。 選挙は11日に実施。香山氏を含め2人の候補者がいた。教員と職員計139人中、119人が投票し、香山氏が過半数を得た。
略歴
香山 瑞恵氏(かやま・みずえ) 上田高、信州大工学部卒。電気通信大大学院情報システム学研究科博士課程修了。同大助手、専修大助教授、信大准教授などを経て2014年11月に信大学術研究院工学系教授。21年4月から信大評議員も務める。上田市出身。長野市若里。54歳。