【陸上】二刀流の長身ハードラー 豊田兼 「新しいロールモデルを目指して…」異例の2種目でパリ五輪挑戦へ
◇第108回日本陸上競技選手権大会 前日記者会見(26日、新潟・デンカビッグスワンスタジアム) 走り幅跳びで優勝した110mハードルの泉谷駿介選手 パリ五輪代表選考会となる陸上の日本選手権が27日に開幕します。その熱き戦いを前に26日、出場選手らによる記者会見が実施されました。 現役慶応大学生、豊田兼選手は400mハードルをメインとしながらも、110mハードルもこなす“二刀流”ハードラー。身長195センチの長身をいかしたダイナミックな走りが特徴です。 豊田選手は、400mハードルの参加標準記録をすでに突破しており、今大会で優勝すれば、初めての五輪代表に内定します。 そんななか、ケガのリスクも大きなハードル種目において、110mハードルにも出場するという異例の挑戦を決めた豊田選手。「足の心配もある」とした上で、「今まで大学1・2年と種目を絞らずにやってきた。体力的にギリギリ勝負できるかな」と笑顔を見せました。 五輪代表権のかかる400mハードルについては、「しっかり順位をとって1着で、48秒前半をねらっていきたい」と話し、「110mハードルは五輪(参加)標準=13秒27を切らないと内定に届かないと思うので、準決勝・決勝とタイムを狙って13秒27を切る勢いで出場したいと思います」と攻めのレースプランを明かしました。 改めて、今回の2種目挑戦については、「今回の日本選手権を見ても、2種目で出場される選手は少ないと思う。2種目両立してやれる選手は国内でも自分しかいないのかなと思う部分もあるので、新しいロールモデルみたいなものを目指して2種目両立してやりたいなという思いもある」と語りました。 また、五輪が開催されるフランスにルーツがある豊田選手。実は豊田選手の父の母国で、「初めての国際試合、五輪が自分のなじみであるフランスという国で開催されるというのはモチベーションになるので、しっかり切符をつかみにいきたい」と意気込みました。