【ローズS】2戦2勝と底を見せぬオーロラエックス 無傷3連勝で秋華賞へ 野坂助手「本番に強いです」
今週の中央競馬は3日間開催。日曜の中京メインは秋華賞トライアルのローズSだ。デビューから2戦2勝と無敗のオーロラエックスが、重賞初挑戦でタイトル獲得を狙う。昨年12月のデビューから大事に使われてきて、春のクラシックには出走しなかったが、高い素質の持ち主。実績馬相手に3連勝を決め、GⅠ戦線の新星となる。 ◇ レガレイラやクイーンズウォークといった春の実績馬も始動するが、ここで超新星が誕生するかもしれない。デビューから2戦2勝のオーロラエックスだ。担当する野坂助手が前向きに語った。 「ポテンシャルは秘めています。一線級とは初対戦になりますが、引けは取らないと思っていますよ」 昨年12月の新馬戦（芝2000メートル）が圧巻の内容だった。終始外を回りながら、直線でグイグイ伸びてゴール前できっちりと逃げ馬をかわした。長めの距離でデビューしたように陣営は当初からオークスを意識していたが、体質面の弱さがあって無理せずに休養した。 満を持して登場した6月の1勝クラス（芝1800メートル）は、スタートで後手に回りながらも道中で2番手まで押し上げ、直線での叩き合いを制してV。2着馬とは3／4馬身差ながら、3着馬には5馬身差と圧倒した。 大事に使われてきたことで「トモ（後肢）のふらつきもなくなり、しっかりしてきた。けがの功名ではないですが、休みを挟んだことで成長しています」と目を細める。体幹も強くなり、坂路で走らせると「エスカレーターで上っているみたいにスムーズ」だという。 暑い時期に無理をさせず、今回も3カ月の休養明け。5日には主戦の松山騎手が騎乗して、栗東CWコースで6ハロン84秒1－11秒9を楽な手応えでマークした。「リズム重視で気分よく走らせました。しまいも鋭く反応してくれましたね」と納得の表情でうなずく。 馬房ではリラックスして、レースにいくとスイッチが入る切り替えが上手な性格。世話役が「本番に強いです」と評する遅れてきた大器が、いよいよベールを脱ぐ。 「ここでやれるようなら、GⅠでも楽しみ。チャレンジャーの精神で挑みたいですね」
秋華賞の勢力図を塗り替える可能性を秘めた才能の持ち主。開花の日は近い。（北池良輔）
