保護者らに体制整備など説明 中学部活地域移行の基本方針【山陽小野田】
中学校部活動の地域移行に伴う「山陽小野田市中学生の文化スポーツ活動体制整備基本方針」の保護者、地域向け説明会が25日、市民館で始まった。目指す方向性や改革時期、地域クラブの体制整備について市職員が説明。12月11日までに市内6中学校区で実施する。 地域移行に向け、市は来年度末までを改革推進期間とし、2026年度から休日における本格実施を予定。地域の文化・スポーツ団体が「地域クラブ」として運営・実施する方針を示し、平日も地域の実情に応じて移行を進めていく。基本方針は、昨年2月に立ち上げた中学生の文化・スポーツ活動体制整備協議会での審議やパブリックコメント、生徒との意見交換を経て今月上旬に策定した。 初回のこの日は、小野田中校区の保護者やスポーツ少年団指導者ら19人が参加。市文化スポーツ推進課と市教育委員会学校教育課の職員が基本方針の内容などを示し、先行事例として長崎県長与町の取り組みを紹介した。 参加者からは、活動場所の確保やトラブルが発生した場合の対応、教員が離れることによる情操教育の機会の減少など疑問や不安の声が聞かれた。職員は種目に応じた場所の確保、指導者の研修制度などについて丁寧に回答。文化スポーツ推進課の原田貴順課長は「まだ基本方針を策定したばかり。意見や要望を反映し調整を進めていきたい」と理解を求めた。 市内6中学校の部活動の現状は、8月時点で文化部5種目13部、運動部12種目54部。今後10年間で、生徒数は1校分に相当する約300人が減少し、廃部や学校単位で大会に出場できなくなるなど活動機会の減少が予測されている。