【シンガポール】OCBC銀、デジタル地区に新拠点開設へ
シンガポールの金融大手OCBC銀行は18日、北東部プンゴールでデジタル産業集積地として開発が進んでいる「プンゴール・デジタル地区(PDD)」にイノベーションハブを新設すると発表した。総投資額は5億Sドル(約548億円)。2027年1~3月期の完工を見込む。 新拠点「OCBCプンゴール」の延べ床面積は約43万平方フィート(約4万平方メートル)。プンゴール・デジタル地区のホテルや飲食店、小売店などから成る12階建て複合施設の8フロアを占める。 量子コンピューティングや複合現実(MR)などの新興技術に関わる行員を中心に最大4,000人が勤務。音響・映像(AV)技術や生体認証など最先端機器を導入し、革新的なソリューションの開発を推進する。 OCBC銀行はこのほか、同地区に新キャンパスを開校したシンガポール工科大学(SIT)とも戦略提携した。最先端のテクノロジー設備を備える新たな学習ラボの設立に資金を提供するほか、同大学の学生向けに無担保で奨学金を支給する。 奨学金は年間1万1,000Sドルで、支給期間は最長4年。インターンシップの機会なども提供し、フィンテック(ITを活用した金融サービス)分野でのイノベーション創出と人材育成を促進する。