妻夫木聡「本心」公開記念舞台あいさつ 完成披露で訴えた四十肩「治りました」と左手上げる
妻夫木聡(43)が9日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた映画「本心」(石井裕也監督)公開記念舞台あいさつで、10月10日に同所で行われた完成披露上映会で、苦しんでいると告白した四十肩が「治りました」と笑みを浮かべ、左手を上げた。 「本心」は作家・平野啓一郎氏の同名小説の映画化作品。今からさらにデジタル化が進み、リアルとバーチャルの境界が曖昧になった少し先の将来が舞台。主演の池松壮亮(34)演じる石川朔也が、田中裕子(69)演じる母秋子が亡くなってしまい、亡くなった母の本心を知りたいと思い、仮想空間上に任意の人間をを作る「VF(バーチャル・フィギュア)」を知り、母のVFの制作を依頼する。その開発者の野崎を、妻夫木は演じた。 妻夫木は、完成披露上映会の際、自身の本心について聞かれると「40歳を超えて、あまり覚えられなくなってきたような気がしますね」と加齢に伴う衰えを告白。さらに「本心か、分からないんですけど…四十肩なんですよ。あまり、おおっぴらにすると…やっぱり年なんだなと思われるかも知れないんですけど、こっち(右肩)は上がるんですよ、でも、こっちだと、あっ、痛たたっ…となる。40歳を超えたら、皆さんも経験しますよ。気を付けてください」と加齢による衰えを訴えていた。 この日のトークで、この1年を振り返る質問が出た。まず、脚本も手がけた石井裕也監督(41)が「本厄なんですけど…池松君から肉体の衰えを指摘された」と笑った。主演の池松壮亮(33)は、タッグを組んで10年たつ、石井監督の変わらないこと、変わったことは? と聞かれ「お酒が弱くなったこと…退化。貧乏揺すりは変わらない」と語っていた。 すると司会が妻夫木に、四十肩を告白したことが話題になったと話を振った。妻夫木は「余計なことを言うと…今日は、言わないようにと思ってました。良い方と出会って、治りましたけど」と笑った。そして「日々、気を付けろということだと思います。日々を大切に生きていこうと思っています。健康第一ということで、お願いします」と来年の抱負を語った。 この日は、三吉彩花(28)水上恒司(25)田中裕子(69)も登壇した。 ◆「本心」 工場で働く石川朔也(池松壮亮)は、同居する母秋子(田中裕子)から仕事中に電話が入り「帰ったら大切な話をしたい」と告げられる。帰宅を急ぐ途中、母が豪雨で氾濫する川べりにが立っているのを目撃し、助けようと飛び込むも重傷を負い1年もの間昏睡状態に…。目が覚めた時、母は亡くなっていた上、生前「自由死」を選択していたと聞かされる。ロボット化の波で勤務先も閉鎖し、幼なじみの岸谷(水上恒司)の紹介で、カメラが搭載されたゴーグルを装着し、現実の分身として依頼主の代わりに行動する仕事「リアル・アバター」を始める。 そんな中、朔也は仮想空間上に任意の人間をを作る「VF(バーチャル・フィギュア)」を知る。「母は何を伝えたかったのか?どうして死を望んでいたのか?」などと整理がつかない思いを解消したく、なけなしの貯金を費やして開発者の野崎(妻夫木聡)に「母を作ってほしい」と依頼。「自分が知らない母の一面があったのではないか?」と、手掛かりを求めて、母の親友だったという三好(三吉彩花)に接触。彼女が台風被害で避難所生活中だと知り「ウチに来ませんか」と手を差し伸、三好、VFの母という奇妙な共同生活がスタートする。