熊本・山江村消防団、下山できず野宿 国見山で行方不明者の捜索中
熊本県五木村の国見山で8日に行方不明となった男性を捜索中だった同県山江村消防団員の一部が、体調不良で下山できなくなり、団員28人全員が9日夜から10日朝にかけて山中で野宿をしていたことが13日、分かった。 団員は9日昼ごろ、国見山に入った。頂上から下りながら捜索し、午後3時ごろに30代と40代、50代の男性3人が脱水症状や膝の痛みを訴えた。午後4時に捜索を切り上げる予定だったが、日没が迫って3人を連れて下山することが難しいと判断した。 村によると、団員の装備は活動服に法被、安全靴とヘルメット、手袋、水を携行していた。食料と毛布はなく、夜間はたき火しながら身を寄せ合って寒さをしのいだ。 体調不良の3人は10日午前8時ごろ、ヘリで救助され、うち2人が人吉市内の医療機関に搬送された。命に別条はないという。残り25人は自力で下山した。 消防団を管轄する村は「同様の事態が起こらないように捜索の際の対策を考えたい」と話した。(金村貫太)