いすゞ「ベレット1500」一筋56年! ワンオーナー車はもはや家族、父と娘で「クラシックカーレビュー ITOIGAWA」に参加しました
1967年以来のワンオーナー
「日本海クラシックカーレビュー」から名称を改め、「クラシックカーレビュー ITOIGAWA」が2023年9月3日(日)、糸魚川市郊外のフォッサマグナミュージアム敷地内で開催された。その会場でいすゞ「ベレット1500」に乗っていたオーナーにお話を伺った。 【画像】56年間一筋! 希少な2ドアセダンのいすゞ「ベレット1500」を見る(17枚)
超希少な2ドア・セダンのベレット1500
今を遡ること30年以上前の1992年に、新潟県の糸魚川市で第1回目が開催された「日本海クラシックカーレビュー」。いまでは上信越・北陸エリアを代表するわが国有数の老舗ヒストリックカー・イベントとして広く認知されている。しかし、その知名度と人気ゆえ会場やスタッフのキャパシティ的は飽和状態となりつつあった。そこで昨年のイベントをひとつの区切りとして「日本海クラシックカーレビュー」としての開催は一旦終了。今年からはその名称も「クラシックカーレビュー ITOIGAWA」と改め、参加台数のスリム化、市内パレードの割愛など、一部コンテンツを見直したうえで、9月3日(日)に改めて開催されることとなった。 このイベントの参加車両は国籍を問わず1974年以前に生産されたクルマ。いずれも基本的にはオリジナル重視で、そのクルマが生まれた時代の空気感が大事にされている。これはイベントが始まった時から一貫して変わらないクラシックカーレビューの大きな美点で、そこには糸魚川クラシックカークラブをはじめとする主催者側の見識の高さが窺える。 ちなみに今回のクラシックカーレビュー ITOIGAWAの参加車両130台のうちおよそ2/3となる87台が国産車だったが、いずれも素晴らしいコンディション。それぞれのクルマに対するオーナーの愛情は推して知るべしであるが、その中でもひと際目を引いたのが1967年式ベレット1500 2ドア・デラックスだ。 現在では商用車専業メーカーとして知られるいすゞだが、そのルーツを辿れば同社の前身である東京瓦斯電気工業が1916年から自動車メーカーとしての活動をはじめており、その意味では日本最古の自動車メーカーである。かつてはいすゞ、トヨタ、日産が自動車メーカー御三家とも言われていた。そんないすゞが1963年から1973年にかけて生産していたのが、いすゞベレットである。もともとは前任のいすゞ「ヒルマン」の後継として生まれた垢抜けた2/4ドア・セダンであるが、現在ではDOHCエンジンを搭載したスポーツ・モデルのGTRの印象が強い。昨今のイベントなどで見かけるベレットもほとんどがGTR、あるいは1800GTなどのスポーツ・モデルだ。だからこの異形ヘッドライトを備えた2ドア・セダンはとても珍しい。
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