カカオショック チョコレート売上シェアトップの明治はどう動くのか?
商品面では、一時的な措置として「きのこの山」「たけのこの里」「アーモンドチョコレート」の主要商品に使用するカカオ原料の一部を植物油脂に代替していく。 カカオマスを使わないホワイトチョコレートや焼き菓子を組み合わせたチョコレート菓子も拡充していく。チョコレート菓子などの積極投入は、チョコレートが溶けやすくなる夏場の猛暑対策にもつながる。 こうした考えを加味した秋冬新商品は10月1日に東日本限定で販売開始した「チョコレート効果カカオ72%カカオクランチ大袋」。 同商品は、「チョコレート効果」ブランド初のクランチタイプで、高カカオチョコレートと全粒粉ビスケットの新しい組み合わせの商品となる。 「チョコレート効果」の間口(喫食者数)拡大が同商品の主目的。 「もう少し手軽に気軽に食べられる商品で『チョコレート効果』のユーザーを広げていきたい。カカオマスと砕いた全粒粉の焼き菓子を組み合わせた。ポリフェノール量をしっかり担保しながら買いやすい商品にチャレンジしていく」という。 カカオショックで暗雲が垂れ込めるチョコレート業界。長期的には、業界あげてピンチを乗り越えてきた過去から吉田部長は悲観していない。 「戦中にはカカオ豆が全く入ってこなかった期間があったと聞く。そのような時も業界ではいろいろ対策を講じてきた。日本のチョコレートは創意工夫の歴史であり、今回も乗り越えられると信じている」と力を込める。